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つづき ページ12

「んーー、遥香の顔近い」
「あ、ごめん。今離れるね」
「このままでいいよ」
「あーー!戦兎くんほっぺた引っ張らないでよ!」
「おいそこ!イチャつくなよ!クラッカーやるぞ!」

龍我くんの一声で静まり返った私たち。あとはかけ声を待つだけ。私たちの間に緊張が走る。

「せーの!」
「メリークリスマス!!」

無事に成功して皆とハイタッチをする。この喜びを三人と分かち合えるなんて幸せだなぁ。

「はーい!それではプレゼント交換会始めまーす!遥香にはこれ!」

美空ちゃんがクラッカーをマイクに見立てて司会を始め、続けて戦兎くんと龍我くんにもプレゼントを渡していく。

「ありがとう美空ちゃん!開けていい?」

美空ちゃんが頷いたのを確認してプレゼントの包装を解くとそこには私が愛用しているハンドクリームがあった。

「美空ちゃんありがとー!」
「ちょっと遥香!急に抱きつかないでよ!」

口調はいつも通りだけど表情は柔らかい。私もこの流れに乗って皆にプレゼントあげよう。

「美空ちゃんにはこれ、龍我くんには、これ!いつもありがとー!」
「お、ありがとな!俺も用意してるからな。待ってろよー」

龍我くんが準備している間に戦兎くんが近寄ってきた。戦兎くんのプレゼントは……これだ。

「遥香、実は俺も用意してるんだよね」
「んふふ、奇遇だね私もだよ」

そう言ってプレゼントを取り出して交換する。戦兎くんどんな反応するかなぁ。

「あれ、遥香開けてくれないの?」
「あーー!戦兎くんそんな悲しそうな顔しないで!戦兎くんの反応見てから開けるから!」
「そう?あ!マフラーじゃん!俺これ欲しかったんだよなー」

戦兎くんも満足そうにしてくれたのでよし。続けて私もプレゼントを開ける。プレゼントは赤と青のグラデーションの石が付いているネックレスでなかなか可愛い。何となくビルドっぽいね。

「ありがとう、戦兎くん。大切にするよ」
「俺も大切にする。ネックレス付けるから後ろ向いてて」

戦兎くんの表情がいつもより優しくて心が暖まった。戦兎くんと出会えてよかったなぁ。

「ん、似合ってるね。遥香はこの後どうするの?」
「お兄ちゃんの家にケーキ持って押しかけようかなぁって。いつも通りに過ごしてそうでしょ?」
「あぁ……そんな感じする。今日も何とも無かったし……」

戦兎くんとクリスマスのお兄ちゃんを想像していると龍我くんがやっと話終わったかーと私たちのもとに駆け寄ってきた。

つづき→←クリスマスの魔法



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伊万里(プロフ) - 雛鳥さん» コメントありがとうございます。本当にそう言っていただけて嬉しいです!ビルド本編で内海くんの笑顔が見れなかったのでせめて妹ちゃんといる時だけでも…と考えた結果がこれだったので、ちょっと心配だったんです(笑)こちらも頑張ります! (2019年8月19日 22時) (レス) id: 92a20c5a50 (このIDを非表示/違反報告)
雛鳥(プロフ) - こんばんは、本編の方にもコメントさせて貰った者です。伊万里様が書かれる戦兎くんも素敵ですが内海さんも素敵でちょっとシスコン気味?な感じが最高です…(笑)本編は勿論、番外編の更新も楽しみにしてます! (2019年8月19日 21時) (レス) id: 441b98a8bb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:伊万里 | 作成日時:2019年8月7日 23時

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