お願い！兎さん！《番外編》

クリスマスの魔法 ページ11

よく分からない世界線
16話のあらすじのアレ少し
セリフ多くなっちゃったごめん
捏造あり
✂

少し前まで秋だったことを思わせないほど寒くなってきたこの頃、辺りを見回すとクリスマスの装飾でいっぱいである。ケーキ屋のお姉さんが店の前でケーキの販売をしている。こんな忙しい時までお疲れ様です。吐いた息が白くなるほど、今日も冷え込んでいる。マフラー着けてきたら良かったかも。

今日は兄の成彰と戦兎くんへのクリスマスプレゼントを買いに東都の中でも大きなショッピング街へやってきた。美空ちゃんたちのプレゼントはすぐに決まったが、二人のプレゼントがなかなか決まらなくて再び買いに来たというわけである。
お兄ちゃんには腕時計、戦兎くんにはマフラーを買おうと思っている。二人とも喜んでくれるかなぁ。


それぞれの買い物を終えて店を出る。自分へのご褒美も買っちゃったけど、クリスマスだしいいや。そうそう途中で幸ちゃんに会って来年福袋買いに行くからね、と言われた。幸ちゃん強い。

***
クリスマス当日の夕方、前々から戦兎くんに誘われていたクリスマスパーティに参加するためにnascitaに向かう。窓から覗くと中も飾り付けされてて可愛い。

「こんにちはー、内海ですー」
「あ！遥香！いらっしゃい、来たところ悪いんだけど」
「遥香はこのトナカイ着てね。万丈とお揃いだから」
「ちょっと俺のセリフ……」
「いいじゃん、戦兎ばっかり遥香と話してるし、戦兎が望んだトナカイでしょ？」

戦兎くんと美空ちゃんの言い合いを止めようとするが収まりそうにないので大人しくトナカイの衣装を着た龍我くんのもとへ足を進める。

「戦兎くんたちはサンタなんだね」
「あ？遥香か。遥香は俺と同じトナカイらしいな。戦兎がすげー熱く語ってた」
「何を語っていたかは聞かないでおくよ。とりあえず着るね」


「お、ほらーーーやっぱりトナカイ可愛いじゃん！」
「うん、可愛いね。サンタも良かったと思うけど！」
「龍我くんあれは」
「遥香の衣装決め。俺は戦兎と同じでトナカイを推してた」
「ほらほら、万丈も遥香もクラッカー持って。せーのでメリークリスマスって言いなさいよ」
「わかった。あ、待って戦兎くん、ヒゲズレてるよ」

戦兎くんずっと楽しみにしてたからなぁ。浮かれちゃうよね。実際私もワクワクしてるし。

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