桃井タロウに対抗心を剥き出す話�� ページ31
茶番か？ 茶番なのか？ 惚気か？ マザコン彼氏持ちに対する私への嫌がらせか？ いい加減にしろ、とはるかは無言ながら叫んだ。暴太郎とは鬼頭はるかのことだったのかもしれない。
ようやくはるかの心臓が落ち着いたかと思えば、隣にやってきたなまえ が小さく、はるかだけに聞こえたかのような声で呟いた。
「ずるいよ、タロウ」
(あ〜〜〜〜〜〜〜！！！！！！！！)
突如暴れるはるか。それを収める真一。ドンびくタロウ。驚くなまえ 。この場は混沌を極めていた。
「どうした」
「す、スランプなんだ！ そう、はるかはスランプなんだ。だからこう、たまに発散しているんだ」
「……お前も大変だな」
「そんな目で私を見るなー！ 元はと言えばタロウが、タロウが！ うわ〜！！ なまえ さん〜！！」
「うわっ！ はるかちゃん危ないよ」
「！ はるか、お前」
(やってしまったな、はるか。私はもう知らん)
自身の胸になまえ を招いたはるか本人がなまえ 胸に飛び込むことになるなんて誰が想像していただろうか。当のはるかは赤い鋭い視線など気にせずなまえ に顔を埋めている。
「離れろ。なまえ はこれから
「うげー、もっと丁寧に離してよ」
強引になまえ からはるかを引き剥がすタロウを真一は知らない振りをした。
「お供たち。世話になったな」
タロウに手を引かれ、なまえ はどんぶらを発とうとしていた。そのなまえ の頬は冬の寒さに充てられたのか心做しか赤みがかっているようだった。
「ご、ごめん真一くん！ また今度付き合って！ はるかちゃんもマスターも、ありがとうございました！」
「あ、あぁ」
「ま、またね」
「…またのお越しを」
扉が閉じられる前に真一へと向かったタロウの視線はもはや人間のものではなかった。真一でなければ卒倒していた。
桃井タロウに対抗心を剥き出す話��→←桃井タロウに対抗心を剥き出す話��
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 21人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「特撮」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
伊万里(プロフ) - カテゴリーＪ♢桜もち。さん» コメントありがとうございます🙇♀️そう言っていただけてとても嬉しいです！大変励みになります！まだ始めたところなので何もございませんが、また見ていただけると嬉しいです！ (2022年8月1日 0時) (
レス) id: 8155f27608 (このIDを非表示/違反報告)
カテゴリーＪ♢桜もち。 - はじめまして！！読ませて頂きました✨凄く面白かったので、また更新楽しみにしてます！更新お疲れ様です、応援してます！！ (2022年7月31日 17時) (レス) @page3 id: 1f8c7328a3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：伊万里 | 作成日時：2022年7月31日 17時
