桃井タロウに対抗心を剥き出す話�� ページ29
「何をしている」
はっとこの世に引き戻してくれるような力強い声の主は既にどんぶらに入ってきていた。はるかだけでなく真一もなまえ も一点集中の視線を当てていた。
無の表情のタロウ。いつも以上に何を考えているか分からない。だが、微かにタロウの声には怒気が孕んでいるようにはるかには聞こえた。
おそるおそる三人は集まる。こんなタロウを見ることは誰にとっても初めてであった。
(ねぇタロウ来るの早くない？ それにちょっと怒ってない？)
(これはまずいことになったかもしれない)
(桃井に聞かれた？ 聞かれてないよね？)
(こんな真昼間からどんちゃん騒ぎしていたら桃井でなくても聞こえているだろうよ。おいはるか、何とかしてくれ)
(なんで私がー？！)
「た、タロウさーん！ お仕事お疲れ様！ 何か食べる？」
「要らん。必要ない」
苦肉の策で出した提案はタロウに一刀両断され、はるかは項垂れる。だが、はるかが得た感覚はそれだけでは無い。
(やっぱり、何か違う。いつものタロウじゃないみたい)
「そう焦るな桃井。折角の旧友との再会なんだ。ゆっくりするのも悪くないだろう」
「これは俺となまえ との問題だ。お供たちは手を出すな」
見かねた真一が仲を取り持とうとするが、それもまたタロウの前では呆気なく散る。現実は非情である。しかし、教授は見逃さなかった。
(もしや桃井は……)
何かを感じ取ったお供たちを余所にタロウはなまえ の元へぐんぐんと歩を進める。表情を変えないタロウはなまえ の前にたどり着いてもそのままであった。
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伊万里(プロフ) - カテゴリーＪ♢桜もち。さん» コメントありがとうございます🙇♀️そう言っていただけてとても嬉しいです！大変励みになります！まだ始めたところなので何もございませんが、また見ていただけると嬉しいです！ (2022年8月1日 0時) (
レス) id: 8155f27608 (このIDを非表示/違反報告)
カテゴリーＪ♢桜もち。 - はじめまして！！読ませて頂きました✨凄く面白かったので、また更新楽しみにしてます！更新お疲れ様です、応援してます！！ (2022年7月31日 17時) (レス) @page3 id: 1f8c7328a3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：伊万里 | 作成日時：2022年7月31日 17時
