桃井タロウに対抗心を剥き出す話�� ページ23
「私たち3年間ずっと同じクラスだったんです。なので腐れ縁というか、友だちというか、親友と言えばいいのか分からないんですけど」
関係の羅列をしていく度になまえ の表情は暗雲立ち込めていた。言葉にしていないが、暗にそうではないと肯定しているようにしか見えなかった。隣にいる教授は顎に指を当てて“ 分かっている感 ”を醸し出しているが、本当に彼女の真意を理解しているのか？ の意味を込めながらはるかは真一を睨みつけた。手応えはなかった、とはるかは心の中で暴れた。
「私と桃井は事あるごとに『勝負』をしてきました。テストの点数だとか、体育大会とか、文化祭とか。今思えば意味わかんないけどね。でも私が桃井に勝てたことは一度もありません。だから、ある意味絶対に勝ちたいライバルとも言えるのかな。桃井ってばああいうハッキリした性格ですから、負けた私にアドバイスまでくれるんです。ちょっぴりムカついたんだけど、ずっと私たちは一緒にいました。私は桃井のあの性格が好きですし、尊敬してるんです。何より桃井の隣がとても心地よかった」
「話を遮るようで悪いがちょっと待ってくれ。なまえ さんとタロウの関係はよく分かった。だが、これではなまえ さんが先程タロウに執着していた理由には繋がらない」
「もう！ 教授は黙ってて！ 私が聞くから」
前のめりになり、今にもなまえ とぶつかってしまいそうなはるかに真一もなまえ も一歩引いてしまった。その姿は名に恥じぬ鬼のよう。
「なまえ さん。答えたくなかったら答えなくてもいいし、嫌だったら無視してもらってもいいんだけどね、もしかしてタロウのこと好きなの？」
「えぇ？！ いや、その、桃井のことは尊敬してるし、えっと、その」
「好きなの？ 嫌いなの？」
「き、嫌いでは、ないよ」
「好きなの？」
「……………………うん」
一言断っているのにこの追い込みようは何なのか。鬼だ、と誰かが呟いた。
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伊万里(プロフ) - カテゴリーＪ♢桜もち。さん» コメントありがとうございます🙇♀️そう言っていただけてとても嬉しいです！大変励みになります！まだ始めたところなので何もございませんが、また見ていただけると嬉しいです！ (2022年8月1日 0時) (
レス) id: 8155f27608 (このIDを非表示/違反報告)
カテゴリーＪ♢桜もち。 - はじめまして！！読ませて頂きました✨凄く面白かったので、また更新楽しみにしてます！更新お疲れ様です、応援してます！！ (2022年7月31日 17時) (レス) @page3 id: 1f8c7328a3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：伊万里 | 作成日時：2022年7月31日 17時
