sweetie【MO】 ページ4
.
「潤は相変わらず可愛いなあ。」
隣で柔らかな空気を纏った人がふわふわと笑いながら手にした雑誌を読んでいるのを見る。
視線に気付いた智は雑誌から顔をあげて、笑みを浮かべたまま俺の頭に手を伸ばすとその綺麗な手で頭をぽんぽんと撫でられる。
「…智の方が可愛い。」
「ふふ、んなことねえよ。潤すげえ可愛い。最近前髪つくってるじゃん?それ俺好き。」
30代の男2人が話すような会話じゃないけどそんな言葉が照れ臭いけど嬉しくて思わず頰が綻んだ。
撮影が長引いて時刻は23時30分過ぎをさしていた。
智がなぜか可愛い可愛いと繰り返して雑誌を読み始めてからはや30分が経とうとしている。
2人だけの撮影だったのもあって楽屋には俺と智の2人きり。一緒の家に帰るんだから先に帰るのもおかしいと思って待ってはいるけどさすがにもう…
「智、そろそろ帰んない?」
「んー?まだもうちょっと。」
そんな返事をしてからまたずっと雑誌に目を向ける智にどうも苛立った。
俺と2人で居るのになんで雑誌ばっかり見んだよ。
俺を見ればいいんじゃねえの。
「…いつまで雑誌見てるわけ。」
智の腕を引っ張ると「わ。」という声とともに智の手から雑誌が音を立てて床に落ちた。
誌面にはこっちを向いて笑みを浮かべる俺。
「なーに、潤。寂しかった?」
どこか余裕げに笑う智にその余裕を奪ってやろうなんていう気持ちが芽生えて
智の口から次に溢れ出そうになっていた可愛いという言葉を塞ぐようにして唇を重ねた。
.
.
164人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
睡蓮(プロフ) - あめさん» あめさんコメントありがとうございますm(_ _)mリクエスト承りました!お時間は頂くかと思いますが、私なりにご期待に添えるようお話を書かせて頂きます(*´∀`) (2017年7月27日 18時) (レス) id: 4ff0a11ce0 (このIDを非表示/違反報告)
あめ - MOのリアル設定で、ラブラブな感じのが読みたいです。 (2017年7月9日 18時) (レス) id: af89762467 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:睡蓮 | 作成日時:2017年6月24日 14時