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Side--me
家も車も見終わって、土曜の夜だし皆で飲もうぜ明日は撮影日だけどな。
なんてことが急に決まって。
ざわくんとてつやと３人でメンバーが揃うのを待っていたら、裕輔が最初に来た。
ソファに腰掛けた彼がいつの間にか眠っていて、それから？どうして泣いたんだっけ？
あんな風に露骨に避けてしまうと、東海オンエアとしての活動にも支障が出るのに。
とっくの昔に踏ん切りをつけたはずなのに、切なくて苦しくてたまらない。この気持ちは何なのだろう。
どうしたらいいのかわからない。
優しいてつやは泣き止んだ私を、祐輔達に見えないように外に連れ出した。
ざわくんの愛車の前まで来ると運転席には、いつの間にかざわくんがいて。
どこに行くの？と口にするとざわくんが困った顔をする。
「Aちゃん、しばゆーとちゃんと話しよ。」
後部座席にてつやと並ばされて私は驚きのあまり口を開ける。隣の彼は真剣な顔で頷いていた。
「このままじゃなんの解決にもならんし、
Aが思うことしばゆーにぶつけてみ？」
「でも、」
「これはリーダー命令です！」
ガストメンはAの味方や！ポン、と頭を叩いたてつやが黄色い歯を見せて笑う。
そんなふうに言われたら反論できやんし。
「どうなっても知らんよ？」
「上手く収まるに決まってるげ。
だってしばゆーとAちゃんだよ？」
「終わったら皆で飲もう！」
二人の精一杯の励ましだって分かってる。私だってこのままじゃいけないことくらいわかってる。
辺りが闇に飲まれていってぼんやりとしか見えなくなっても、4年離れていたって、20年以上過ごした岡崎の景色はなにも変わっていない。
(ざわくんもりょうも運転やん。)
(代行頼めばいいやん！そんなの！)
(そこは普通スルーするとこだよ、Aちゃん。)
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作者名：むむ◎ | 作成日時：2019年4月14日 14時
