Ⅰ.秘密の７人目【東海オンエア】 (ページ19)

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No--side

「二日酔い？」

昨日の飲み会などなかったかのようにケロリとしているAは、集合時間にも関わらず起きてこない家主を気にかけている。

「まぁ、それもあるんだろうけど、あいつはいつも寝坊だよ。」

「としみつも？」

彼女の問いに頷いて答えた虫眼鏡は、台所へと向かう。

おそらく寝顔に水ドッキリだろう。２日続けてドッキリに合うなんて可哀想だな、とAは他人事のように考えていたが、そばにいるりょうに名前を呼ばれて振り返る。

彼は自分の日に焼けた健康的な顔を指さしている。はて、と首を傾げて彼女は、そさくさとリビングに走った。

今からカメラ撮影が始まるのだ。お面をつけるのを忘れていたAは、かばんの中にしまっているオカメのお面を被った。

そういえばコレも４年前からの付き合いだ。

物持ちの悪い自分にしては恐ろしいほど珍しい。アメリカにも持っていって、抱き締めて涙を流したのは数えられない。

Aが思い出に浸っているのも束の間、ギャッと聞き慣れた声が鼓膜を支配すると、彼女は直ぐ様音の方に向かった。