Ⅰ.秘密の７人目【東海オンエア】 (ページ16)

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帰国ドッキリ後.. ページ16

Side--??

「え、みんなこのあと時間あるの？」

小さな口をあんぐりと開けて彼女は問う。

遡ること数分前、帰国ドッキリとかいうたちの悪い悪戯を仕掛けられた後のこと。

飯をどこにするか、と話しはじめた俺等を見ての冒頭のセリフだ。

驚くのはこちらだ、と俺を含めた6人は彼女に視線を向ける。

「は？お前何言ってんの？」

「え、いや、だって急やんで、みんな予定あるやろしすぐ解散って思ってたもんで、」

祐輔は東京に絶対帰さんつもりやったけど。と、ピースサインをした両手の指を数回折り曲げたA。

当のしばゆーは子犬のように瞬きを繰り返している。こいつに至っては、まだ現実を把握しきれていないのかもしれないな。

言葉に隠された彼女の真意を知っているからか、チクリと針が刺さったように胸が痛んだ。

「明日撮影日だから、皆空いとるわ！
お帰りパーティーするに決まっとるやろ！！」

「え、あ、ありがとう。」

大きな声を出したてつやに、今度はAが瞠目する。はにかんで感謝を述べる彼女を見ていると、怒りの言葉も引っ込んでいく気分だった。