Ⅰ.秘密の７人目【東海オンエア】 (ページ11)

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「〈将軍in東海オンエア〉

はい、
まずね、将軍と聞くと古参ファンの方々はこの、顔と名前を隠したスタイルを思い浮かべてくださるんだろうと思います。

これは、ハッキリ言って学業の為でした。私の名前と顔が公になるとすこーしまずいことになるかなぁという懸念がこのお面に繋がったんです。

そんなに学業が大事なのか、と言われると、そうだとしか言えません。それは、私の小さな頃からの夢を叶えるために必要なものだったのです。

4年前に大学から、『アメリカの大学に編入しないか』という申し出を頂いた時には舞い上がってしまうほど。

当時、私は悩みに悩んだ末、留学することに決めました。それは、東海オンエアを脱退するということです。

なぜなら、日本に、岡崎に帰ってこれるのは何時になるかわからないし、動画出演もできなくなる。動画を1番に考えられなくない中途半端な立場だから、脱退させてほしいと７人に話をしました。

ですが、東海オンエアの皆は、
『出演できなくても、将軍は、東海オンエアの一員。７人で東海オンエアなんだ。』

と、さっきのような言葉をくれました。
　
　私にとって東海オンエアは、幼少期からの夢と天秤にかけれるくらい、言葉に表せない程の大切な大切な、もう概念です。

いつまでもバカし合える友人であり、気のおけない家族であり、心地よい空間であり、命に変えても守りたいほど仲間です。

７人で泣いて泣いて、そんな言葉をかけてくれるなら、と甘え、私はアメリカに１人旅立ちました。

異国の地で１人耐えられなくなりそう時に、ハイレベルな外国語での学業の合間に、送られてきた６人の変わらない楽しげな様子の動画を編集することで、どれほど励まされたことでしょう。

卑怯で我儘な私を東海オンエアは、私の支えで心の根っこです。

おかげで何とかアメリカで夢を叶えることができ、１年間向こうで仕事もさせてもらえました。

私は日本でも、もう一つの別のお仕事とYouTuberと二足のわらじを履かせてもらいながら、私にできることは精一杯やっていくつもりですので、是非よろしくお願いします。」

スンッと彼女が鼻をすする。きっと僕だって、他のメンバーだって目が潤んでいるんじゃないだろうか。本当にこの子が絡むと柄じゃないよ。

すっかり感動的な空気だったのにそれを破ったのは、やっぱり彼女だった。