検索窓
今日:92 hit、昨日:75 hit、合計:288,607 hit

. ページ49

.


もう終わりが近いことを知ったらMondoはどんな反応をするのだろう。
私のために泣いてくれたりするのかな。



「明日の夜には帰るよ」



Mondoの口から「え?」というか細い声が出された。
加えて目を皿にしている。



「……マジ?」

「うん」

「もっと早く言えよ」

「ごめん。私も忘れてた」



そう言って苦笑するとMondoは顔をしかめた。



「俺と別れるの、気にしてないの?」



違う。むしろその逆だよ。
Mondoがいてくれたから帰国なんて嫌なこと忘れられたんだよ。


思ったことをそのまま口にするとMondoは顔を赤くして「そっか」と目線を逸らした。
可愛い、愛おしい、大好き、色んな感情がぐちゃぐちゃになって思わずにやけてしまう。


いつの間にか視線を戻していたMondoは「笑うな」と凄んだ。
まるで子猫の威嚇のよう。



「夜って何時?」

「えっと11時のフライトで……、離陸1時間前には着いてたいし……、あとは直通列車で1時間くらいで……」

「何時?」

「8時30分にはホテル出たいな」

「じゃあ8時に迎えに行くわ」

「え? 来てくれるの?」



明日もいつも通りの時間に、Mondoの言葉を借りるなら、デートをするのかと思った。


Mondoは嘲笑して「チェックアウトできるの?」と言った。


そうだった、チェックインはMondoにやってもらったんだった。
っていうか私、なんも韓国語分からないくせによく帰れると思ったな……。
そう考えると無策で旅行しに来たのもだいぶすごい。



「できません……」

「空港まで連れて行ってあげる」

「Mondoスパダリ……ありがとう……」

「すぱだり?」

「スーパーダーリン。全部が完璧な男の人のこと」

「あ〜、なるほどね。まっ、俺はAのダーリンだからね」

「それ自分で言ってて恥ずかしくない?」

「うるせえ」



照れるなら言わなきゃいいのに……。

.→←.



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (243 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
865人がお気に入り
設定タグ:CR , CrazyRaccoon , Mondo   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

Ayaka(プロフ) - 初めまして。とても素敵な作品をありがとうございます。構成や感情表現が綺麗で、読んでいく度に惹き込まれます。先の展開が凄く気になって楽しみです!お身体に無理をされず、しりお様のペースで書いて頂ければと思います。これからも応援しています! (2022年3月22日 19時) (レス) id: 11c194713d (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:しりお | 作成日時:2022年3月10日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。