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「兄さんどうしたの」
「何が」
「元気ないけど？」
「気のせいだろ」
先週から一緒に買い物に行く約束をしていたRasが訝しげな視線を送ってくる。
変に鋭いんだよな、こいつ。
「……嘘。本当はあった」
溜め息を吐いてから言った。
Rasは知ってると言いたげな表情で未だに俺を見ている。
いいから早く内容を話せということか。
「昨日の夜、ちょっとやらかした」
「えっ、兄さん、それって……」
「未遂だけど。でもまぁ、だいぶ傷つけた」
Rasは「えぇ……」とドン引きした声を出し、少し俺から離れた。
菌のような扱いをされてものすごく腹が立つけど、実際やばいことをしたのだから何も言えない。
「Mondoだったら"炎上"してた？」
「うん」
今も配信者として活動を続けていたら確実に大炎上していただろう。
きっとCR脱退も余儀なくされていたはずだ。
「乱暴したってこと？」
「乱暴……？ うーん……」
高い所からソファーに落としたのは乱暴に含まれるよな？
「あぁ、乱暴した。怪我させそうになった」
「はぁっ！？ 兄さんどうしたの、そんな人じゃなかったでしょ。酔ってたの？」
「ノンアル飲んでた」
「酒弱すぎじゃん……」
酔ってるわけないだろ、そう言い返したかったけどシラフであんなことをしたと認めたくなくて「うるせえ」とだけ返した。
「どうするの？」
「どうするって……、あ」
「今度は何？」
「"炎上"するかも」
「え？」
「俺、"炎上"する」
「……マジ？」
「マジ。相手、配信者だ」
しかもCRの配信者。
これをRasに伝えたらいったいどんな反応をするのか。
「兄さ〜ん！？ 何やってんの！？ いやまぁ一般の方でもまずいけど、よりによって配信者なんて……」
今よりうるさくしそうだから名前は出さないでおくか。
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Ayaka(プロフ) - 初めまして。とても素敵な作品をありがとうございます。構成や感情表現が綺麗で、読んでいく度に惹き込まれます。先の展開が凄く気になって楽しみです！お身体に無理をされず、しりお様のペースで書いて頂ければと思います。これからも応援しています！ (2022年3月22日 19時) (
レス) id: 11c194713d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しりお | 作成日時：2022年3月10日 19時
