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今日も13時30分に迎えに来てくれたMondoと一緒にホテルを出た。
昨日行ったお寿司屋さんとは真逆の方向に向かって歩くMondoに着いていく。
「ねぇ、Mondo」
「ん？」
「何か欲しいものある？」
「……歯磨き粉」
「そういうのじゃなくて、例えば財布とか腕時計とか」
「なんもいらねぇよ」
「あるよ。絶対ある。ちゃんと考えて」
2回もご飯を奢ってくれたのにお返しが歯磨き粉って、それはないだろう。
プレゼントとは別にして渡そう。
信号待ちの時に目線を上げて考えていたMondoは、「あっ」と嬉しそうな声を出した。
そして笑顔で私の方を見る。
なんだろう、欲しいもの見つかったのかな？
「A、俺にプレゼントあげたいんだ」
「うん、そうだよ？ あれ、言ってなかったっけ」
え？ それが分かったから笑顔になったの？
可愛すぎやしないか……。
「ないしょって言ってた」
「あっそうだったね」
「は？ もうお前意味分からんわ」
信号が青になったのを視認してから横断歩道を渡る。
後ろからも前からも人が大量に流れてきて、その景色は私に渋谷のスクランブル交差点を想起させた。
しかし日本が恋しくはならない。
むしろこのまま韓国にいたい。
だって韓国にはMondoがいるから。
「欲しいものないの？」
「うん。ない」
「いや絶対ある。聞かれた時にこそ思い浮かばないもんなんだよ、こういうのは」
Mondoといたい。まだ帰りたくない。
そして何より、お礼として歯磨き粉は渡したくない！
負けられない気持ちのまま、Mondoと共に大きなショッピングモールに入った。
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Ayaka(プロフ) - 初めまして。とても素敵な作品をありがとうございます。構成や感情表現が綺麗で、読んでいく度に惹き込まれます。先の展開が凄く気になって楽しみです！お身体に無理をされず、しりお様のペースで書いて頂ければと思います。これからも応援しています！ (2022年3月22日 19時) (
レス) id: 11c194713d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しりお | 作成日時：2022年3月10日 19時
