君からの贈り物 ページ46
ある日の昼下がり、面接を終えリビングでくつろいでいると光から声をかけられた。
「あのさ、Aちょっといいかな?」
「う、うん…いいけどどうかした?」
いつもとは違ったやけに真剣な眼差しに驚きながらも、頷く。
もしかしたら恋人ができたから同居生活解消とかだろうか。
そうすると引っ越し先を探さないと、などといろいろ考えていたら光が手に持っていた数冊のパンフレットを渡された。
「これ…UUUMのパンフレット?」
「そう、Aこの間仕事のことで悩んでただろ」
渡されたパンフレットをパラパラとめくると、光や他の有名YouTuberの写真や事業内容等が書かれていた。
「UUUMは、新しい会社でいわゆるベンチャーだけどさ、だからこそ受け入れる幅は広いんじゃないかって」
「そっか、考えたこともなかった…」
なんとなく、UUUMは芸能事務所のようなイメージがあった。
しかし、パンフレットにはマネージャー業以外にも広告関係や所属YouTuberの商品企画提案など様々な業務内容が記されていた。
「俺からはこういった紹介しかできないけどさ、中途採用とかやってるみたいだし調べてみる価値はあると思う」
「光…」
あの相談をしてからしばらく経っている、光は私のことを思ってこのパンフレットを持ってきてくれたのだろうか。
純粋に私のことを考えて行動してくれたことは嬉しかったし、こういった企業があると知って視界がひらけたような気がする。
「まあ俺ってこういう職業だから普通の相談とかは乗ってあげられないけどさ…」
「ううん、それだけで十分だから…本当に嬉しい」
「マジで?俺にできることならサポートしたいからさあんま抱え込むなよ」
「うん」
部屋で夜になったらじっくり読もう。もらったパンフレットは転職活動で渡される会社のパンフレットより輝いて見えた。
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シリカ(プロフ) - きゃんさん» ありがとうございます…!遅筆ですがしっかり完結させたいと思っております…!今後もがんばります! (2019年8月25日 20時) (レス) id: 715e177fed (このIDを非表示/違反報告)
きゃん(プロフ) - 更新待っていました!お忙しいとは思いますが、頑張ってください!楽しみにしています。 (2019年8月25日 5時) (レス) id: 68aae87022 (このIDを非表示/違反報告)
シリカ(プロフ) - もなさん» そう言っていただけてとっても嬉しいです!これからもがんばります…! (2019年7月9日 20時) (レス) id: 715e177fed (このIDを非表示/違反報告)
もな - シリカさんの文章 とても読みやすくて面白くて大好きです……!ゆっくりと更新を楽しみにしております (2019年7月9日 2時) (レス) id: 23768f9cf5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シリカ | 作成日時:2019年6月21日 15時