【消え失せていく信頼と絆】《銀魂》

第33訓 ページ37

近藤side


普段あまり声を荒らげないザキが、声を荒らげたことに
トシや総悟、隊士達…俺もビックリした




山崎｢Aさんのこと、何も知らないくせに よく殺してやる なんて言えますね！

ていうか、アンタらにAさんは殺せませんよ！




Aさんは、とっくにこの世にいない…








3ヶ月前に、ストレス性の心臓病で死んだんですよ！？
それすらも、知らなかったくせに 何言ってるんですかね






裏切り者はAさんじゃない
攘夷浪士と繋がっていたのも、Aさんじゃない









邦瀬賽伽の娘、邦瀬杏実香ちゃんです｣



土方/沖田/隊士｢｢！？｣｣


杏実香｢チッ…｣



山崎｢苗字で気づかなかったんですか？
って言っても、俺だって Aさんから教えられるまで気づかなかったんですけど…



杏実香ちゃんが邦瀬賽伽の娘だってことを、教えてくれたのは
他でもないAさんです




ある意味 俺達の恩人ですよ！？


このまま、杏実香ちゃんの正体が分からなかったら 真選組は潰れていたかもしれない








そんな恩人を裏切り者だって言う、お前らが裏切り者だ！！｣



終『Aちゃんが倒れた時の発言
私は許せないZ


あんなに苦しんでいたAちゃんに対して、仮病だ演技だ って言うなんて
Aちゃん…どれだけ苦しかったのか
辛かったのか


私には分からないが、その発言が もしかしたら
Aちゃんの余命を短くしたというのなら



…斬るZ』




近藤｢ザキ、終…





確かに、Aちゃんを信じなかったトシ達は許せないが






¨信じなかった隊士達を斬ったとして、Aちゃんが あの世で喜ぶと思うか？¨



真選組が このまま ぶっ潰れたら、Aちゃん 喜ぶと思うか？









違うだろ？
Aちゃんは きっと謝ってほしくないんだ
自分が死んだことを悲しんでほしくないんだ




トシ達を恨んでるわけでもないんだ









真選組は真選組として、いつものように
存在していてほしいんだ






無くなって欲しくない
ぶっ潰れてほしくない

きっと、存続してほしいんだ








だから、俺達が今やるべき事は
士気を取り戻すこと…だろ？｣




土方｢……そう、だけどよ
Aの墓にくらいは｣



近藤｢ない｣


土方｢は…？｣


近藤｢Aちゃんの墓は ないぞ
本人の希望でな｣



土方｢マジかよ…｣




杏実香｢はっ、あの女死んだのね
よかった｣


沖田｢テ、メェェェエエェエ！！｣

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