├ ページ3
【過去】
「逃げるぞ！」
兄の大きな手が彼女の腕を掴み走り出す。
──何処に？ 兄さん、何処に行くの？
二人の出身は孤児院だった。しかも、人身売買が頻繁に行われている悪徳な真っ黒な孤児院だった。
彩は何も知らなかった。自我を持ち初めてからずっとこの孤児院だけが世界だったから。何のために何故、どうして、捨てられたのかそれは定かではなかった。
何故、孤児院から逃げようってなったのか……。本人は知るよしもない。が、自分が原因で逃げてるのではないのかと思い逃げている間ずっと謝っていた。
暫くゴミを漁るような日々が続いたある日。兄がとある所に連れていってくれた。『シーサイド22』。何故、此処に連れてこられたのか良くわからなかった。彼女は
兄は隣の部屋だった。彩は何をすべきか解らず兄からもらった最新のハイスペックPCを数台使い『ネット』と言うところに入り浸っていた。面白かったのだ。『ネット』と言うものが……。何時しか部屋に閉じ籠り『ネットの世界』に入り浸るようになっていた。そのときにであったのが『嘘つきゲーム』と『e-スポーツ』だった。彼女はその才能があったのだろう。気がつけばトッププレイヤーになっていた。更にそれを応用しプロのプログラマーとハッカーになっていた。そして、興味本意で配信者をやってみたらかなりウケたのでやることにした。
そんな引き籠りでヒモな生活を続けていたある日『シーサイド22』のオーナーに呼び出される。それは、『血狼』についてと『血狼』の仲間になって欲しいと言うことだった。本来は兄の計らいによって保護と言う状態になっていたのだが彼女の情報収集の才能が買われ組織にはいって欲しいと言うことになったのだ。勿論、兄は団子状反対。しかし、『血狼』に興味が生まれた彩は兄が納得するような一つ条件を出した。
「余程の事が無いかぎり『外』の仕事に出さないこと。あたしの仕事場を自室にして欲しい」
と言うものだった。
そしたら、怪我も死にもしないし仕事もできる。どうだ？ と言うことに兄もリーダーも渋々了承することにした。
そして、彩は『
──きっと、入った理由が彩の興味が『血狼』に向いたからだと思う。
と毎日常々思う兄であった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
朱鳥(プロフ) - 円藤 マメさん» もちろん良いですよ！お待ちしております！ (2020年4月6日 20時) (
レス) id: 033af8111d (このIDを非表示/違反報告)
円藤 マメ(プロフ) - コメント失礼いたします。パメラ・マレットで参加させていただいている円藤マメです。お宅の一遺さんと関係を結ばせていただけないかと思いコメントさせていただきました。もしよろしければ、ボードにお伺いさせていただきたいのですが、いかがでしょうか？ (2020年4月6日 13時) (レス) id: 3241387696 (このIDを非表示/違反報告)
和菓子屋の舞麦茶(旧舞茶)(プロフ) - 朱鳥さん» はい、可能です。そちらのボードにお邪魔させて頂きますね！ (2020年4月5日 19時) (レス) id: 2159173d17 (このIDを非表示/違反報告)
朱鳥(プロフ) - 和菓子屋の舞麦茶(旧舞茶)さん» はい！大丈夫ですよ！こちらからだとサーバーに負担がかかってしまうのでボードの方に来ていただくことはできますか？ (2020年4月5日 19時) (レス) id: 033af8111d (このIDを非表示/違反報告)
和菓子屋の舞麦茶(旧舞茶)(プロフ) - 失礼致します。よかったらうちの子と関係を組んで頂けないでしょうか？ (2020年4月5日 16時) (レス) id: 2159173d17 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
