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メキ。キメ。グシャリ。ゴポリ。ゴポッ。

 小屋の中から骨が軋み折れ、ナニカが破裂しぐしゃりと落ちるような音がした。

何度も何度も何度も。

 それと同時に男の悲鳴と怒号が聞こえる。
「裏切り者」「人でなし」「騙してたのか」と。

 暫くするとその怒号と圧し(へし)曲がるような潰されるような音が無くなり鼻が曲がる様な鉄臭い臭いがした。

 ヴィアムは咄嗟にナイフを投げ捨て先程の怒りと憎しみを忘れ、兄の安否を確認しに小屋のドアを開け放つ。

 部屋全体に飛び散った赤い液体、見ても見きれない数の圧し(へし)折れた人間と思わしきモノ、ソレから流れ出る赤い液体の海。
 そして、その部屋の真ん中で冷めたような顔で血塗れになり人間だったモノ達の方を向いている人物がいた。ヴィアムの兄だ。
 だが、ヴィアムの存在に気づくとそんな顔は一瞬のことで少し驚いた顔をした後直ぐにパッといつものヴィアムが大好きな人懐っこい笑顔になっていた。

「どうしたの? ヴィアム? こんなところまで来て?」
「にい、ちゃ、こ、これ……ど、どう、して」
 ヴィアムは腰を抜かしていた。何せ彼はまだ幼い。こんな、残酷な風景を見させられれば誰であっても腰を抜かす。子供でも大人でも腰を抜かし思考が回らず精神がイカれるのは目に見えていた。

「あー、仕事だよ。ごめんね? こんな怖い目に会わせて……」

 兄は汚れていない方の手でヴィアムを撫でた。ヴィアムは何が何だか解らず泣いていた。声を上げ只、只、泣いていた。

 兄はヴィアムから少し離れ男だったモノの荷物を漁り幾つかの薬を取り出しバックの中に詰め込んだ。そして、血塗れになったグローブと爪先まである長い血塗れのローブを部屋の中に脱ぎ捨て何も言わずにヴィアムを抱き上げ部屋の外へ出た。

 その瞬間。パチパチと音を立て始め小屋が燃える。兄はちらりと小屋の方を見るとあっという間に小屋は燃え盛り灰となった。他の木々には燃え移ってないことを確認した兄はヴィアムを抱えたままその場を後にする。

 道中、兄は何も喋らなかった。ヴィアムもただただ泣きじゃくっていた。

 街に戻ると病の気配は消え街は少しずつ活気が戻り始めていた。

 ヴィアムの泣きじゃくり様を見た人は不思議そうに不安そうにヴィアムの兄に話しかけてきたが彼は軽く受け流し家へと戻った。

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蓮@雫3318(プロフ) - 朱鳥さん» わかりました! (2020年4月10日 11時) (レス) id: 57a1a02777 (このIDを非表示/違反報告)
朱鳥(プロフ) - 蓮@雫3318さん» いいですよー。詳しく話し合いたいのでボードの方に来ていただきたいのですが大丈夫でしょうか? (2020年4月10日 11時) (レス) id: 033af8111d (このIDを非表示/違反報告)
蓮@雫3318(プロフ) - 失礼します。宜しければ、主従関係を組みたいのですが… (2020年4月10日 9時) (レス) id: 57a1a02777 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:飛鳥 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2020年4月3日 21時

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