７話 なんか大人数いる ページ8
冬刻side
どうも。幻想郷を“とある大異変”から守り没した“元”芸術の賢者こと冬刻舞彩です。藤丸が来たんだけどね。
「なんだこの人数。やべぇ」
「なんか、ねぇ、やべーね」
と、水心とヒソヒソと話していると藤丸が申し訳なさそうに
「ごめんね。多かった？」
「いや、大丈夫。きっと、武東も喜ぶよ。きっと」
と、藤丸に笑いかけると「おい、雑種共」と声が聞こえた。
「むむー？雑種共って私らの事ですか？」
高鷲が尋ねると
「そうだ。雑種共、まだ行かんのか。我を待たせるとは万死に値するぞ」
「そうだぞ。余を待たせるとは何事か」
「う…すみません。英雄王ギルガメッシュ。まだ、もう一人…」
と、ペコリと頭を下げると
「あ、遅れてごめん。原稿を本部に送ってたら遅れたわ。ってなんだこの人数は？」
栄夜はスタスタとやって来た。遅れてるのに反省の欠片もないな…こちとら命の危機でもあったのに…
「ふん、遅いわ。行くぞブトウサンとらやの家に」
「あ、はい。ごめんね、栄夜。説明は武東の家で」
と、英雄王ギルガメッシュの元に走っていく
「ギルガメッシュ王！ダメですよ！勝手に行動しないで下さい！」
と、藤丸が走ってこちらに来た。といってももう目の前なんだけどね。
「ここですよっと！ここの階段を頑張って上がるのでーす！」
高鷲がピョンと前に立つと、先の見えない階段があった。
「我の前に立つとは何事か。万死に値するぞ」
「まぁ、良いではないか黄金の。彼女は道を案内してくれたからな」
皆「うげ…」と言う顔をしている。階段にかそれとも古代王ズにか…
英雄王ギルガメッシュは階段を睨み付けると
「ふん、こんな階段なんぞ余に上がれと申すか」
「なんか、疲れそうですね」
マシュちゃんが不安そうな声をあげる。
「ふつーに上がれば疲れる。しかし、ここに快適に上れる個性を持った輩がいます」
「さて、誰でしょう？ってところか？」
と、エドモンさんが言葉を繋げる。
「はい、水心お願いできる？“皆が乗れてなおかつ快適に上れる動物”に成れるかしら？」
と、水心にお願いをすると
「まーかせんしゃい！大狼が良いかな？大鷹がいいかな？」
「…狼。飛鳥は何かやらかすみたいだしね。変なことしたらブッ飛ばすけど」
「怖ーい！はい！個性発動！『幻想となった星々と伝承の獣』っ！」
水心の回りが風が吹き荒れる。とたんに砂煙をまとう。周りの皆も風に吹き飛ばされないように体制を整える。風がやんだ。
すると、そこには大きな巨大な狼がいた。
８話 武東のお家は蛇と蛙を祀っている神社であった→←６話 藤丸家での出来事
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作者名：白雪の鴉亭 | 作成日時：2018年3月8日 21時
