１話 転校生は不思議な女の子！ ページ2
飛鳥side
新潟県 日暮中学校
深々と積もる雪を自分の机に頬杖をつき「はぁ」と溜め息を出しながら憂鬱そうに見ている
陽が出版している。新しい小説の『D.E』の原稿を読んでいた。一通り読み終えたところで私は口を開ける。
「“今回も”短編なんだね。そして、相変わらず胸糞悪い終わり方だね。もう少しハッピーエンドに行けないの？」
と、原稿をヒラヒラとしながら彼女の方を見ると彼女はこちらを見て
「無理だねー。
陽は、まだまだ積もりそうな勢いで降る雪を見てまたため息を漏らした。
すると、キーンコーンカーンコーンとチャイムと共にドタドタと１人の走る世話しない足音がこの教室に近づいていたが…
「こら！貴女達！また、遅刻ギリギリですか！！後、廊下は走らない！って、高鷲さん！？」
と、先生のいつもの注意が走っていて
「だってッ…！先っ生ッ…！水心がッ…遅刻ギリギリなのにッ…10回以上ッ…路面凍結しているッ…道路で転んだんだよッ…！」
「10を過ぎてから数えるのをやめた。いま、
「ﾊｧﾊｧ…先ッ生…。後ろの…誰…？」
「はいはい、その話はホームルームでするから早く教室に入りなさい。大事な話だから高鷲さんはこれが終わってから保健室に行くこと。今回は免除してあげるから、早く入りなさい」
それと同時に冬刻と冬刻におぶられた高鷲が入ってくる。
冬刻は高鷲を彼女の席に下ろすと自分の席に座った。
先生は前の扉から入ってきて先生は口を開いた。
「おはようございます。皆さん。はい、それでは転校生を紹介します」
(それではとは…？)
一瞬皆と心が揃った気がする。
先生の謎の言葉が微妙な空気を生み出し転校生所ではなくなった。が、そんな空気をもろともせず
「藤丸さん入って」
と合図を出すと
ガラガラと入ってきたのは茶色の瞳にオレンジ色のセミロングの髪。私から見て右側にシュシュをつけている。何か大きな事やって来たのだろうか
凛とした顔立ちだった。そして、ただならない雰囲気を感じる。ちらりと陽と目があった。
陽も何かを感じたのだろうか。訝しげな表情をしていた。
転校生は黒板に自分の名前を書きくるりと前を向いて
「はじめまして。星宮中学から転校してきました。藤丸立香です。よろしくお願いします」
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作者名：白雪の鴉亭 | 作成日時：2018年3月8日 21時
