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「ぜッ……。はぁ、はあ……」



 『ついてこい』と言った後、青年は代金を毛氈(もうせん)の上に置いて、駆け出した。
 当然、私はその後を追ったのだが。

 けっこうな距離を全力で走らされて、私は軽い酸欠に陥っていた。


 もともと運動が得意な私とはいえ、いくらなんでもキツすぎる。

 なんとか呼吸を調えて、辺りを見回す。





 ここはどこだ……?

 なんてことをぼんやり考えていたら、木刀が飛んできた。


「うわぁ!? あっぶな……何するんですか!」

 放り投げられた木刀をなんとか受け取り、私は青年に文句を言う。
 見ると、彼は木刀も何も持たずに立っていた。



「どっからでも かかってこい。
……お前に素質があるかどうかァ、今 見て決める。

なかった場合、即刻 帰ってもらうがなァ」



「えっ。で、でも……」


 私は木刀で、青年は素手だ。
 いくら私が素人とはいえ、怪我をさせたら……。

 不安げな私の様子を見て、彼は フン、と小バカにしたように笑った。



「安心しろォ。どうせ俺には、指一本 触れられやしねェよ」


「っ……」


 少し、カチンときた。

 確かに、貴方は いかにも強そうでヤバそうだけど!
 私は 刀を持ったこともないし、まだ十四の女だけども!


「どうしたガキ。やんねえなら帰れェ」



「がっ、ガキじゃないもん!」


 子供扱いされるのが昔から嫌いだった私は、その言葉を合図に木刀を振った。

四→←二



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黒渦クレナ(プロフ) - 春駒さん» あああありがとうございます!(動揺) 嬉しすぎて、文字打つ手が震えます…! 更新頑張りますっ! (2020年3月20日 15時) (レス) id: 232aa570e5 (このIDを非表示/違反報告)
春駒(プロフ) - か、神作の予感…!!続き楽しみにしてます!! (2020年3月20日 15時) (レス) id: db12751af0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:黒渦クレナ | 作成日時:2020年3月19日 21時

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