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◇三途 side
A。
嘘だと思うかもしれないが吸血鬼。
部屋というものが落ち着かないらしく外をふらついてはたまに戻る猫みたいなヤツ。
最初こそ俺らから逃げようとしていたが、なんて言うのか、コイツはチョロい。ちょっと優しくするだけで簡単に相手を信じる。
最初だけ警戒心が強い、本当に猫みたいなヤツだ。
今日は初めてアイツに血を吸われるという事で少しだけ、柄にもなく緊張していた。
というのも……、
”吸血って、なんかクセになるよな”
という九井の一言。
”は？何言ってんだテメェ”
”……分かる”
”マイキー！？”
”俺も〜。最初噛まれた時結構痛かったけどなんて言うんだろ、媚 薬盛られたみたいなそんな感じ？がクセになるっていうか…下手なヤクよりヤベーなって思ったね♡”
などという会話があったからだ。
なんだ媚 薬盛られた感じって。
ヤクレベルでクセになるってなんだ。
そう思っていた自分は今＿＿。
『はるちよ、もうちょっとだけ、我慢してくれ…、んっ』
「ぅあﾞっ………」
理性をボッコボコに殴られている。
下手なヤクよりヤバいって言う意味が分かった。
ざっくりと刺さった2本の牙から全身に染み渡るような甘い痺れが襲う。
拙い舌使いでぢうぢう、と血を吸われているだけなのにそれが何とも理性をガンガンと揺らし、今すぐ押し倒して襲ってやりたい気持ちになる。
『…ふぅ、ご馳走様。ありがとな、春千夜』
「…あ」
素直に思ったのは、もう終わりなのか？ということ。物足りない。次を、次をもっと、と求めてしまうような。
『貧血になってるかもしれないから、変に動き回ったりしたらダメだぞ！！身体、大事にな…？』
「…嗚呼」
Aが出ていき、その姿を目で追う。咬まれた傷跡をそっと抑え、指先に軽く付いた己の血を舐める。
「……不味い」
鉄臭くて、こんなモノが美味しいとか訳がわかんねェ。
でも＿＿。
「コレは、クるわ…」
咬まれた余韻を味わいながら、手で顔を抑え天を仰いだ。身体に溜まった熱に、若干の戸惑いを覚えながら。
◇三途 side終了
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るな(プロフ) - 更新頑張って下さい！待ってます( *´꒳`*) (7月3日 19時) (
レス) @page33 id: 2ee13aea9b (このIDを非表示/違反報告)
Rii - めちゃくちゃ面白い･･･。無理なく更新頑張ってください！ (2022年9月17日 9時) (レス) id: 6d42949a76 (このIDを非表示/違反報告)
暗闇 - 二回目のコメント失礼します。凄い良かったです。私も書けたら良いのに。私前も言ったけど文章力ないんですよ。なのですごく尊敬します。気を付けているところとかあるんですかね？ちょっと教えて貰えませんか？無理だったら無視してください。頑張って下さい！ (2022年1月2日 22時) (レス) id: b5b1838b31 (このIDを非表示/違反報告)
きなりんご - 蘭が裏切り者の血をつけてたまたま夢主の前に現れて血吸われてうっかりチューしちゃうのが見たいです。(できたらで大丈夫です！無理だったら飛ばしてもらって構いません！！) (2021年12月30日 20時) (レス) @page32 id: 9db0d30607 (このIDを非表示/違反報告)
あーやん - 3轍してボロボロのココの血をうっかり飲みすぎてココが貧血になる話が見たいです (2021年12月27日 12時) (レス) id: 89f81ee141 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆー。 | 作成日時：2021年12月5日 23時
