番外編 体育祭 8 ページ46
佐藤『さぁ、気を取り直して次の走者!さぁ、またしても小野川の出番があるのか…!』
A「あってたまるか…!」
現時点で1種目に4人に借りられるという異例の事態に、実況の佐藤先生まで私を話題に話し出す。
笑いが起こる中、私1人顔を歪ませる。
しかし、ただでさえ歪んだ顔がさらに歪む。
牛島「小…」
A「来るなああああああっ!!!!」
全生徒からの笑い声だけでなく、実況の先生の笑い声まで聞こえる。
それに負けず劣らずの怒声が上がる。
牛島「いや、来るのはお前だ」
A「どちらにせよ私はお断りだ牛島!!誰がテメェに手を貸すかっ!!!」
牛島「何故だ?『自分より頭が良い人』は、俺が知っている中ではお前しかいないが?」
A「探せばいいだろ、他をよおっ!?ほんっとクソかよ…っておいっ!!手離せてめえええっ!!!」
拉致の明かない会話をしていると、牛島が小野川の手を掴む。
すかさず振払おうとするも、何故か今回だけは中々振り払えない小野川。
牛島「皆ゴールしたぞ、あとは俺達だけだが…」
A「行かねぇっつってんだろ!??俺達とか、私を含むな気持ちわりぃ…!!テメェだけゴールしなければいいだろうがよっ!!」
牛島「それではこの種目は終らないが?」
A「…〜っ!!ああああっもうっ!!!行けばいいんだろっ!!?!?くそがあああっ!!!!」
そう自棄になって叫び折れる。
そうとわかった瞬間、ぐんっと手を引かれ一気に走り出す牛島。
しかし、バレー部内で彼について行ける人がいないスピードに、マネージャーである小野川がついていけるはずもなく。
A「ちょ、待っ…!」
牛島「!」
走り始めて早々にバランスを崩す彼女。
それを咄嗟に振り返り抱き止める牛島。
A「……、」
牛島「大丈夫か?」
A「…っ、誰のせいだと思ってんだよ…!!」
牛島「すまん」
A「あたしが今自転車に乗ってるとでも?!!考慮しろよっ!!」
文句が止まらぬままの小野川を連れて、牛島はようやくゴール。
そしてすかさず手を振り払う小野川。
牛島「助かった」
A「ほんっと…お前を助けるとか、今世紀最大の屈辱だわ」
牛島「…俺はだが、最後の種目走れてよかった」
それだけを言うと、牛島も皆が待つテントへ。
そしていなくなったその場に、彼女も一言。
A「…私はテメーのせいで最悪だったよ」
*
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氷水(プロフ) - 小桜さん» 小桜さん、コメントありがとうございます〜!遅くなりすいません、番外編のですね!あれは、それぞれなんやかんや繋がりや関係があることや、ちょっと夢小説として定番なことをしたかったのであのような形になりました(笑)今でも見てくれるの有難いです!! (2023年2月24日 5時) (レス) id: b2d8d7cb3b (このIDを非表示/違反報告)
小桜(プロフ) - 小野川さん、めちゃくちゃ借りられてる(笑) (2023年1月23日 19時) (レス) @page49 id: 8b4a915ba2 (このIDを非表示/違反報告)
氷水(プロフ) - 凪さん» わーーーっ!!凪さん、ご指摘ありがとうございます…未だに間違えるとはお恥ずかしい…!五色のパワーに引っ張られちゃいまして…(笑)直しておきました!また、作品の方もしっかり読んでいただき嬉しいです…!まったりですが頑張ります〜! (2022年7月10日 5時) (レス) id: b2d8d7cb3b (このIDを非表示/違反報告)
凪 - 体育祭3の冒頭です!天童さんのセリフだったと思います! (2022年7月6日 22時) (レス) @page41 id: 704b912d25 (このIDを非表示/違反報告)
凪 - コメント失礼します!冒頭の五色の名前が工じゃなくて力になってました!細かくてすみません…一応と思いまして!作品とても楽しく読ませてもらっています! (2022年7月6日 22時) (レス) @page41 id: 704b912d25 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:氷水 | 作成日時:2020年3月6日 2時