暗黒大陸に住んでますがナニカ？(下) (ページ17)

今日:14 hit、昨日:1 hit、合計:5,470 hit

③ ページ17

あああああああああああああああああぁああああああああぁあああああああああああああぁああああああああぁああああああｯ！！⁈！！

既に遠くなった場所から、裂くような絶叫が聴こえてくる。

捨ててくる時にも五月蝿かったから、まぁ今も叫んでるだけだろう。

どうして、どうして、話したのに、どうしてだ！！！

なんて、言ってたな。

だって、嘘を付いたんだから…仕方ないだろ？

私は嘘が嫌いなんだ。

それにザックを飛ばしたんだ。
私から、切り離したんだ。

悪いのはアイツであって、私は報復しただけ。

ほら、私は悪くないだろう。

『…チッ…面倒な能力を作りやがって』

他者を別次元に飛ばす能力。

奴はそう言った。

生死に関しての保証は一切出来ないが、この世界とは別の世界に移動させる…という能力らしい。

条件は、この世界以外にも数多に世界があると知っている事。

何故そんな能力を作ったのか？についてだが…

どうも…奴もまた、元は私と同じ世界からの転生者だったようだ。

邪魔な者を別次元に飛ばす…なるほど。

飛ばされた者が自力で戻ってくる確率は低く、自分の周りから邪魔者を確実に排除出来る。

加えて、殺すのではなく世界という壁はあれど飛ばすだけならば…
誓約と制約も比較的押さえられたのではないだろうか。

内容は知らないが。

『…別次元、ねぇ』

アイツはパプに引き渡したから、もう使えないし使う気も無い。

残った道は…私の知る限り一つだけ。

『久しぶりだな…ちょっと、頼みがあるんだ』

聞いてくれるか？

アイ