【約ネバ】いってらっしゃい。いってきます。 (ページ8)

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次の日も、私は図書室へ向かった

扉を開けてみると、中には誰もおらず静まりかえっていて

自分が部屋の中を歩くたびに軋む床の音だけが響いた

レイもいないなんて珍しいな。

私は、本棚に規則正しく並べられている本の背表紙を

指でなぞりながら、意味もなく歩きまわった

何故かはわからない

ただ、何かをしていないと

そわそわして落ち着けなかったのかもしれない

『2人とも、あれ読んだかな。』

独り言のように呟いて

近くの本棚にもたれかかり、片方の足をユラユラと前後に揺らしていた

エマとレイはどう思っただろう、今頃、怒ってるかもしれない

止められるかもしれない

レイなんか特にいろいろと_____「………おい」

突然聞こえたその声に、私はビクッと肩を揺らした

『…いつからいたの？レイ』

「最初からだ、お前が気づかなかっただけだろ」

どうやらレイは、私がもたれかかっている本棚の裏側に居たようだった

心なしか、レイの話し方が冷たくなっているように感じた

私は、今、ちゃんと自分の口で、言葉で、伝えなければと思い口を開いた

『ねぇ、レイ、私…「俺は認めねぇぞ

ママになりたいだなんて。」

私の言葉を遮るように、言葉を放ったレイ口調は少し荒々しかった