【約ネバ】いってらっしゃい。いってきます。 (ページ13)

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その日、ご飯を食べて消灯時間になった後

私はこっそりとベットルームを抜け出し、ママの書斎へ向かった

ママの書斎の前で、私は深呼吸する

そしてゆっくりと、扉に手を伸ばし、小さく震える手でコンコンとノックした

「入りなさい」

私の背中をヒュッと冷や汗がつたった

ドアノブを回してギギギッと扉をぎこちなく開けると

ママが座っていた

いつものように優しい笑みを浮かべたママに

ゆらゆらと揺れるカンテラの薄い光がかかって

とても薄気味悪く感じ、とても怖くなった

私は一瞬入るのをためらったが

グッと息をのんで、部屋に入り、来客用の1人がけのソファに腰を下ろした

「…それで、答えは決まったの？」

カチャッとママは湯気が漂っているコーヒーカップを手にとった

『……うん、私なるよ、ママに』

ママは表情を変えず、コーヒーを一口飲んだ

「ずいぶんと、時間がかかったのね」

『…私だけ…生き延びてもいいのかなって………』

ママは、ソッとカップを置いて

席を立ち、私の前にゆっくりと歩み寄って

私をそっと抱きしめた

「いいのよ、あなたは間違ってない。自分を信じなさい。」

『…うん、ありがとう。ママ』

ママの声が、腕が、暖かい

きっとママにこうやって抱きしめられるのもこれが最後かもしれない

ねえママ、ママも私の様に、世界を変えたくてママになったの？

それとも、死にたくなかったからママになったの？

ママ、私はどうしても、あなたのことを嫌いになれる気がしないんだ

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久々の更新ですね

すいません