【今日から俺は】月川の妹は開久の... (ページ11)

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目付きが悪く体格のいいガラの悪そうな男達に囲まれ怖じ気づき腰が抜けてしまう者も多い中

Aは小さい声ながらもハッキリと異論を口にした

相)あ？何つった？

Aは明らかにイラ付きを隠せていない相良に怯えながらも髪の毛の間から必死に睨みつけた

睨むと言っても元々眉が垂れているため眉が釣りあがる事はなく、むしろ悲しそうな顔にさえ見える

貴).....確かに、知らなかったとは言え礼を尽くさなかった私も悪かったです.....
でも.....無理やりこうやって連れてきて.....何がしたいのか...分かりません.....
.....私の事が気に入らないなら.....どうぞ...ほっといて下さい.....

膝下まであるスカートを握り締め視線に耐える

智)テメェ何でここに来た？
そんなに怖がってんならこの先続かねぇだろ

智司に図星を言われ悲しそうな顔が更に曇っていく

智司もそれには気付いていた

しかし
智司が気付いたのはそれだけでは無かった

相)テメェだんまり決め込むたぁいい度胸してんじゃねぇのよ
顔上げて話せや

智)待て相良、おいお前

Aに近付き制服の胸元を掴んで無理やり顔を上げさせようとした相良の手を智司が止めた

智)オメェさっきからふらついてんぞ

貴).....ぁ.....ぇ？

心無しか声が更に小さくなった

そして初めてAが智司をまともに見た

その顔は青ざめ瞼は重そうに見える

呼吸も少し荒い

そして智司と目が合ったと思ったらAが倒れ込んでしまった

それを受け止める智司

智)おい、具合悪ぃのかお前

貴).....さっき.....薬のみ忘れて.....

実は前日に兄から頬を叩かれ怒鳴り散らされていた

それのせいで眠れず、薬も飲み忘れ挙句の果てにはツッパリ達に圧をかけられとうとう疲労がピークを達してしまったのか

智司の腕の中で眠りについてしまった

智)テメェらこいつ引っ張って来る時何も分かってなかった口か？

下っ端1)はい、特には何も...

しかしもう1人が声を上げた

下っ端2)あ！そう言えば、何か飲もうとしてた気が...

智)ったく、この女もつくづく運がねぇな
相良、俺ぁコイツ保健室連れてくからよ

相)あ～？俺1人残してその女とランデブーってかぁ？いいねぇ番は

智)下らねぇ事抜かしてんじゃねぇ
それにオメェがいるとコイツがいつまで経っても怯えたままで面倒臭ぇから
相良、テメェ絶対に来んじゃねぇぞ

相)へいへい
分かりやしたよ