【w.r.w.r.d.!】Mi sta cercando (ページ35)

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『ほぇー……』

トントン
「俺がここに来た理由は、すこぉーし昔のお話になるんやけど、聞いてくれる？」

『まず玄関寒いんでリビングでいいですか』

トントン
「じゃあ荷物置いて着替えてきてな？
その間にご飯作っとくで」

『は!?』

トントン
「はい、行った行った」

羽が消えたと思ったら背後にまで来て背中を押されて部屋に押し込まれた

＿＿＿＿＿＿＿＿
＿＿＿＿＿
＿＿

『それで……？』

この大天使様とやらが作ったご飯を食べながらお話を聞こうとする
何気にとっても美味しくてなんだか悔しい
私こんな美味しいの作れない

トントン
「昔、Aは俺の事助けてくれたんよ
覚えてる？」

『覚えてたら知らない人とか言わないと思う』

トントン
「ド正論……
えー……じゃあ、むかーし、白い鳥が降ってきたの分かる？」

……あー、そんなこともあったな
頷けば

トントン
「それ俺」

って言われた
流石に飲んでたお味噌汁吹きそうになった

『は!?』

もう、ずっとは？とかしか言ってない気がする

トントン
「あん時、俺悪魔の襲撃にあって、そのまま落ちたんよ
なんでか鳥になったのは吃驚したけどなぁ
で、そんとき助けてくれたんがAや」

『へぇぇ……それで？』

トントン
「怪我も完璧に治ったし、恩返しせないかんと思ってな！来た！」

『鶴かよ』

おっと本音が

『そうなんですね、でも御生憎なことに、困ってることもありませんし、どうぞお帰りください』

トントン
「なぁんでそんな冷たいんや
でも、困ってるやん
残業代の出ないブラック会社に働かされて変な奴に付きまとわれたと思ったら相手の会社倒産して責任押し付けられた挙句親からの苦言
辛いって思ってたやん」

『…………』

トントン
「昔から親からはちゃんとした愛なんて受けなかったから周りの目を見るようになって、周りの愛を羨んでの繰り返しだった
違うん？
友達に裏切られて、親友は道を外して
集団に罵声を浴びせられて

辛いって思ってるんやろ」

大天使なだけあって流石なんだな
私の確かなところを的確に突いてくる

痛いけど
嘘は多分、通じないから
仕方ないから頷いておく