【w.r.w.r.d.!】Mi sta cercando (ページ20)

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『……ごめん』

トントン
「謝らんといてや
せめて礼言うくらいにしとき

……はぁ」

ふと大きくため息をついたトントン
やっぱり面倒くさいって思われるんだろな
どうでもいいけど
別に1人だっていいし、ていうか誰かに縋ろうとは思ったことすらないから、別にどうだっていい

トントン
「何あったん、話してみ」

その場に胡座をかいて座るトントン
図々しいな、それで更に話聞いてやるって顔して
……やっぱかなわないな

『ちょっとね』

トントン
「……まぁ、話したくないんならええよ、無理強いして聞くことやない
ただ、こうやって自分に手出すくらいなら、俺とかに話してみ
ちゃんと話聞いたるよ」

じっ、と見つめられる
意味がわからない
寧ろそんなのしなくたって私が死ねば話は早くない？
まぁ、迷惑がられるけど
それで何十、何百何千、何万人と喜ぶんなら、皆が生きやすくなるなら私が死ねばいい
そうでしょ

トントン
「アホ、お前の考えてることだいたい分かったわ

お前が死んだとこで喜ばんよ
特に俺はな
……せやった、お前色々あるもんな、大変だわ
けどな……」

ぐいっ、と引っ張られた手
そのまま胸元にぶつかるんだけど、離れようとしたら後頭部抑えられて、逃げられなくなった
……苦しいな……

このまま死なないかな
いや、このままだったらトントンが加害者になるからダメだ

トントン
「お前が生きるために呼吸するためのが、くっそ息苦しいのは分かったわ
でもな、まぁ……俺に完璧にはわからんよお前の辛さとか苦しさとか、今までの過去の残酷さとか、思ってることとか感じてることとか
それに、お前が死んで喜ぶヤツは居るかもしれん
いっつも話聞いててわかった
でもな、同時に俺みたいにお前が死んだことを悲しむ奴だっているんよ

同情とか、哀れみとかそんなんやない
ただ、大切だから悲しい
お前を必要としてるから苦しむ
そこらの上司とはまた違う欲し方でな

それちゃんと精一杯理解して、それでも死にたいんなら好きにすればええよ
俺は止めるけどな
こうやってお前が生きてるだけで

俺が生きてけるんやから」

死のうと思ってるのに
こんな私が生きてるだけであなたがそんな嬉しそうな顔するのはどうしてなの？
どうせ皆死ぬのに、それすら悲しむっていうのかな
……優しいな

消えたいって思ってるのに、それすら躊躇うくらいに酷い話だよ

もう少し……

生きてみようかな

まるで貴方がゆりかごのよう