20人目 ページ21
グルッペンの部屋から出た彼女は、ひとらんに会いに畑に向かっていた。
動物舎の方を見るとそこにはやっぱりひとらんがいた。
「ひとらん。」
ht『うわあびっくりした！』
「え？そんなビビる？」
ht『ホラー苦手なんだよ！！！』
顔を赤らめながら彼は叫ぶ。
彼女はそんなひとらんを見てクスッと笑った。
「そうなのか。・・・で、ここに来たのは理由があるんだよ。さっき、グルッペンのところで所属部隊についての話をしてきた。んで、俺は特攻部隊に所属することにした。って言う話だ。」
そう言った彼女を見て、ひとらんは目を丸くする。
ht『え！？てっきりゾムのところに行くと思ってたんだけど。』
「ゾム？ああ、暗殺部隊か。グルッペンにも言われたよ。俺もできれば暗殺部隊がよかったんだが、前の俺が狂った件を考えると、こっちの方がいいと思ってな。」
彼女が言うと、ひとらんは顎に手を当てて考え始める。
ht『・・・あ、確かに。こっちの方が人数多いもんね。それは考えてなかったよ。すごいね、フォック。』
「ありがとう。じゃ、明日からお世話になるのかな？よろしく。」
彼女はそう言ってひとらんの前に手を差し出す。
ht『そうだね。よろしく。・・・フォック強いから、俺指導できるかなぁ。とりあえずフォックの手応えのありそうなメニューにしとくよ。もしかしたら隊長交代かもね。』
ひとらんはそう言って苦笑する。
彼女は首を振った。
「何言ってるんだ。隊長は技量だけじゃないだろう。信頼だって必要なんだ。しかも、あの時戦ったのは狂った俺だろう？今の俺とは違うさ。よろしく、『隊長』。」
ht『・・・ありがと。でも、隊長呼びはやめてよ。なんかさっきまで『ひとらん』って呼ばれてた奴に急に隊長って言われるのはなんか気持ち悪いんだ。』
「ククッ、そうか。すまん。ま、改めて明日からよろしく。」
ht『うん。よろしく、フォック。』
彼女はクルッと踵を返し、城に向かう。
彼女の後ろ姿を見届けたひとらんは、隣にいた外道丸をポン、と撫で、腕まくりをした。
ht『フォックが来るんだったら、俺も訓練しなくちゃな。』
ひとらんは腰についた日本刀を鞘から抜く。
戦場以外で見たことがない彼の爛々と輝く眼は、たくさんの兵士を驚かせたと言う。
その眼は、彼の真剣さを正確に表していた。
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日高ナツメ(プロフ) - シオンさん» ありがとうございます！！お褒めの言葉をいただきとても嬉しいです。続編・・・が、頑張ります。 (2019年12月14日 16時) (
レス) id: 661788b92d (このIDを非表示/違反報告)
シオン - 完結おめでとうございます とっても面白かったです 続編楽しみにしています 頑張って下さい（・ｗ・） (2019年12月14日 13時) (レス) id: 3a1e97a875 (このIDを非表示/違反報告)
日高ナツメ(プロフ) - 鈴114514号さん» ありがとうございます！了解しました。今書いていますので少々お待ちください！ (2019年11月30日 23時) (レス) id: e00371fa87 (このIDを非表示/違反報告)
鈴114514号 - 楽しく読ませてもらいました！ありがとうございます。 私は4、この後のお話などがやっぱり見たいです！ ナツメさんの都合でよろしいです。てかナツメさんが決めて下さい(( 応援しています！！！(爆音) (2019年11月30日 22時) (レス) id: 582bb38728 (このIDを非表示/違反報告)
日高ナツメ(プロフ) - きららさん» コメントありがとうございます。了解です！ (2019年11月27日 21時) (レス) id: a414d96f78 (このIDを非表示/違反報告)
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