15人目 ページ16
彼女は外を歩いていた。
特に何か用があるわけではない。
要するに、「暇」。
つい昨日まであんなに迷子になってはいけないと思っていたのだが、この城にはあっちこっちにメイドやら執事やらがいる。
迷っても聞けばきっと大丈夫というとても楽観的な思考で部屋からでてきた。
畑に出ると、畑のそばでしゃがんでいる人影が見えた。
彼女はその人物の肩をチョン、とつつく。
ht『わあああああ！！』
彼こと、ひとらんらんは大声をあげる。
「あれ？なんか既視感」
2回目ですね。
ht『え、こんなこと前にもあったの？・・・で、なんか用でもあるの？』
「や、特にこれと言った用事はない。フラッと来ただけだ。で、この畑はなんだ？ひとらんが管理しているのか？」
彼女は腰を下ろし、畑の土をすくいとった。
ht『そうだね。植物とか動物が好きでさ。馬も飼ってるよ。外道丸っていうんだ。』
彼の笑顔は太陽に照らされ、キラキラと輝く。
「外道丸か。なんか物騒な名前だな。あ、俺も動物飼ってるぞ。」
彼女はそういって胸ポケットに入っていたビオラを出てこさせる。
ht『っ、可愛い！！なんていうの？』
ひとらんは目をキラキラさせている。
子供がおもちゃを買ってきてもらった時のような顔をするひとらんを見て、彼女はクスッと笑った。
「シジュウカラのビオラだよ。名前の由来はもちろん植物のビオラ。ここに来る前、花屋で見かけてさ。」
ht『へー。いい名前だね。この子に合ってる。』
彼はそう言ってニコッと笑った。
その時である。ヒュッっと微かな音がして、彼女の頬を何かが掠った。
「・・・？」
彼女が後ろを振り向くとそれはナイフ。ナイフがひとらんの育てていたカボチャのひとつに当たり、カボチャは真っ二つになっている。
kn『あー、すまんなぁ！そっちにナイフ飛んで・・・』
走ってきたコネシマが顔を引きつらせ固まる。
彼女は横から凄まじい殺気を感じた。
横にいるのはひとらんらん。
彼女が横を見ると、そこには、鞘から日本刀を抜いているひとらんらんの姿があった。
ht『畑荒らすなって、何回も言ったよね・・・？』
sho『おーいコネシマ！何やって・・・ひっ』
zm『シッマー！おせぇ・・・げっ』
コネシマの後を追って来た二人が声をあげる。
内ゲバで畑を荒らした3人は、無事ひとらんに殺されかけたとさ。ちゃんちゃん。
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日高ナツメ(プロフ) - シオンさん» ありがとうございます！！お褒めの言葉をいただきとても嬉しいです。続編・・・が、頑張ります。 (2019年12月14日 16時) (
レス) id: 661788b92d (このIDを非表示/違反報告)
シオン - 完結おめでとうございます とっても面白かったです 続編楽しみにしています 頑張って下さい（・ｗ・） (2019年12月14日 13時) (レス) id: 3a1e97a875 (このIDを非表示/違反報告)
日高ナツメ(プロフ) - 鈴114514号さん» ありがとうございます！了解しました。今書いていますので少々お待ちください！ (2019年11月30日 23時) (レス) id: e00371fa87 (このIDを非表示/違反報告)
鈴114514号 - 楽しく読ませてもらいました！ありがとうございます。 私は4、この後のお話などがやっぱり見たいです！ ナツメさんの都合でよろしいです。てかナツメさんが決めて下さい(( 応援しています！！！(爆音) (2019年11月30日 22時) (レス) id: 582bb38728 (このIDを非表示/違反報告)
日高ナツメ(プロフ) - きららさん» コメントありがとうございます。了解です！ (2019年11月27日 21時) (レス) id: a414d96f78 (このIDを非表示/違反報告)
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