14人目 ページ15
目の前に図書館の白い扉が見えた彼女はその扉を押す。
「え・・・デカくね？」
中を見て彼女は絶句した。
何故この城はどこもかしこもこんなにも広いのだ、と。
彼女が入り口で立ち往生していると、奥の方に見慣れた人影が見える。
em『あ、フォックさんじゃないですか。どうしました？』
エーミールが話しかけると、彼女は顔をしかめた。
「む、その話し方はやめろって言ったろ。俺は敬語嫌いなんだって。」
彼女は子供が駄々をこねるように話す。
em『・・・すみません。今までこう言う喋り方だったんで敬語を外すとどうもダメなんです。どうしても外さなきゃ駄目ですかね・・・？』
彼は申し訳なさそうに手を合わせた。それを見てAはうなる。
「むぅ。それだったらいいけど・・・」
エーミールはもう一度「すみません。」と言って、話題を変えた。
em『あ、で、フォックさん。どうしました？』
「・・・ああ、この小鳥が部屋に迷い込んで来たんだよ。んで、飼いたいと思ってグルッペンに相談して、許可を貰った。しんぺい神の健康診断もクリアして、完璧になったんだけど、俺、動物とか専門外だからさ。調べようと思って来たんだよ。なんか、分かるか？」
彼女はそう言って小鳥を掌の上に乗せ、エーミールの近くへ持っていく。
エーミールはしばらく小鳥を見たあと、口を開いた。
em『これはシジュウカラですね。上部は青っぽくて腹部は白く、黒い縦線が入っている。シジュウカラの特徴です。』
彼がニッコリ笑う。彼はさらに続けた。
em『人に懐きやすくて物怖じしない性格です。寿命は2年ほど。雑食でひまわりの種やミルワームを好んで食べます。留鳥ですので渡りを行いません。古くから親しまれている鳥ですよ。』
スラスラとシジュウカラについて話すエーミールに、彼女は感嘆の声をあげた。
「へー。詳しいんだなぁ。あ、名前をつけよう。女の子か？男の子か？」
em『んーと、男の子ですね。』
「男、か。そうだなぁ。あ、そういえば青い花にビオラっていうのを聞いたことがあるな。よし、お前の名前はビオラだ！」
em『ビオラ、いいですね。何かわからないことがあればいつでも聞いてくださいね。』
「ああ、ありがとう。迷わず来れたら、だが。」
そう言って苦笑するフォックを見てエーミールは微笑む。
ビオラの花言葉は「信頼」。
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日高ナツメ(プロフ) - シオンさん» ありがとうございます！！お褒めの言葉をいただきとても嬉しいです。続編・・・が、頑張ります。 (2019年12月14日 16時) (
レス) id: 661788b92d (このIDを非表示/違反報告)
シオン - 完結おめでとうございます とっても面白かったです 続編楽しみにしています 頑張って下さい（・ｗ・） (2019年12月14日 13時) (レス) id: 3a1e97a875 (このIDを非表示/違反報告)
日高ナツメ(プロフ) - 鈴114514号さん» ありがとうございます！了解しました。今書いていますので少々お待ちください！ (2019年11月30日 23時) (レス) id: e00371fa87 (このIDを非表示/違反報告)
鈴114514号 - 楽しく読ませてもらいました！ありがとうございます。 私は4、この後のお話などがやっぱり見たいです！ ナツメさんの都合でよろしいです。てかナツメさんが決めて下さい(( 応援しています！！！(爆音) (2019年11月30日 22時) (レス) id: 582bb38728 (このIDを非表示/違反報告)
日高ナツメ(プロフ) - きららさん» コメントありがとうございます。了解です！ (2019年11月27日 21時) (レス) id: a414d96f78 (このIDを非表示/違反報告)
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