This team is strong ページ40
Aside
空はいい感じに晴れていて、飛行機雲が一本伸びていた。
「……マネージャー、いないんですか」
恐らく運動部だろう。
「ああ、うちは一人もいないんですよねー。まあ、強豪じゃないし、サッカーとか野球に比べたら、全然マイナーですし」
地方のそれじゃないイントネーションで、その人は苦笑いを浮かべながらそう言った。
「強豪じゃないんですか」
これは返し方に迷って、とっさに変なことを聞いてしまった。
「あー……昔は強かったらしいんすけど、一回衰退して、そんで今はー……」
風が急に吹いた。
「弱くはないですよ」
意地の悪い笑みと言うか、猫がにやりと笑った感じ。
「……へぇ、そうですか」
「そっちはどうなんですか？」と、問われる。
「そうですね……私が言うのも変ですけど……うちも昔は強かったみたいで、今も『落ちた強豪』とか、言われますけど……」
「でも、」と付け足した。
「全然、強いです」
そう言えた、自分に驚いた。
その人はなんだか楽しそうに笑顔を浮かべた。
「いつか試合とかやってみたいですねー」
と、冗談っぽく笑った。
「そうですね」
私が相槌を打つと、その空き地はもうすぐだ。
「ちなみに何の部……」
「この角を曲がっ……」
見事にかぶってしまって、「あ、すみません」とお互いに謝る。
「えっと、なんでした？」
私がそう聞くと、その人は、
「いや別に対したことじゃないんで。それよりここ曲がればいいんすか？」
と言った。
「あ、はい、そうです。私はこっちなんで」
角の手前の道を指す。
「そうですか。案内ありがとうございました」
「じゃ」と、一言言ってその人は背を向けた。
私も背を向ける。
風が制服をぱたつかせた。
◆◇◆◇◆◇◆
？side
「へーそれで、その子に案内してもらったんだ」
隣でスマホをいじりながら、幼馴染は言う。
「ああ。ったく、お前はいつもふらふらどっかいって…….」
「かわいかった？」
そいつは俺の説教を無視して、スマホから顔を上げずに、言った。
「は？」
「その子かわいかった？」
俺はもう一度さっきの女子の顔を思い出す。
「……いや、かわいくはねーだろ」
「そうなの？」とそいつはまた興味なさげにそう言う。
俺はもっと清楚系が好みっつーか……。
「ああ、でも……」
『全然、強いですよ』
「マネージャーには大歓迎かもな」
「なに言ってるの、クロ」と研磨が軽蔑の眼差しを向けてきた。
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奈佑(元夕凪)(プロフ) - にゃん舞姫さん» そうだったんですか！ ありがとうございます！ 更新頑張りますねo(*ﾟ▽ﾟ*)o (2014年8月24日 19時) (
レス) id: 78899c0a0a (このIDを非表示/違反報告)
にゃん舞姫(プロフ) - 奈佑(元夕凪)さん» O華ちゃんに面白いんだって聞いて、即行読ませていただいた所存です!!ｗ次話も読ませてもらってます！ (2014年8月24日 14時) (レス) id: 6917ab7c4b (このIDを非表示/違反報告)
奈佑(元夕凪)(プロフ) - にゃん舞姫さん» そう言っていただけると嬉しいです(T ^ T) 私には勿体無い言葉ばかりで……。もっともっと頑張ります！ 更新頑張ります！ (2014年8月24日 14時) (レス) id: 78899c0a0a (このIDを非表示/違反報告)
にゃん舞姫(プロフ) - とっても素敵なお話です!!主人公ちゃんも凄く好きです＞＜文才だけでなく絵まで上手だ何て!!憧れます＞＜ (2014年8月24日 14時) (レス) id: 6917ab7c4b (このIDを非表示/違反報告)
奈佑(元夕凪)(プロフ) - コトノハさん» 何回も読み直してくださったなんて、嬉しいです！ ありがとうございます！ 更新頑張ります(*^◯^*) (2014年8月6日 21時) (レス) id: 78899c0a0a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夕凪
| 作成日時：2014年7月10日 21時
