That man ページ17
月島side
「た、たたた体育館が、で、でかい……」
日向が青葉城西の体育館と、人を見てそう言った。と、いうか、震えすぎて言えてないけど。
ほんと大丈夫なの、これ。
「おい、あれ見ろよ。あの金髪絶対地毛じゃないだろ」
「うわほんとだ、チャラっ」
「もう一人のマネージャーはスッゲー美人なのに。見習えって感じ」
当然と言えば当然、白木の容姿は悪目立ちをするようで、さっきから小声の会話が絶えない。
「確かにあの人たちの言うことも一理あるよね。キミも清楚系目指してみたらどうなの。あ、でも似合わなすぎて逆に気持ち悪いか」
ベンチまで歩きながら、隣の当の本人に言ってやった。
「……え？ ああ、なに？」
僕は思わず眉をひそめた。
「君が清楚系ってのは無理があるよねって話」
若干語尾が荒くなった。
「ああ……うん……」
これ絶対聞こえてない。
朝から、ずっとこんな調子で。バスの中でも一言も喋らないし、着いてからも焦点の定まらない目をしていて。
……なんか、ムカつく。
◆◇◆◇◆◇◆
セットを取って、ベンチに戻った。
「月島、」
白木がそう言ってボトルを渡してくる。
僕は素直に受け取った。案の定、白木は戻ることもしないで、その場に突っ立っている。
ドリンクを飲んでいると、王様の声が耳につく。
「多分、向こうのセッター、正セッターじゃな……」
キャー！と、王様の声がかき消されるほどの、黄色い悲鳴が鳴った。
びくっ、と白木の肩が跳ねた。
「お、戻ったのか、及川」
背の高い、茶髪の男がいつの間にか立っていた。
「及川さーん、無理しないでくださーい」と女子の声がして、及川と呼ばれた男は手を振る。するとまたキャーと。
その男がこっちを振り返った。
「やっほー、飛雄ちゃん」
ふーん、王様の先輩ね……って、
「……キミはなにしてんの」
僕の後ろに、白木が隠れている。
「いいから、黙って」
そう言いながら、無意識なのか、僕のシャツをぎゅっと握る。
「は？ なんなの一体……」
そう言って視線を及川と呼ばれた男に戻す。
ゾクリ、と悪寒が走った。
その目が、こっちを捉えていた。
数秒間そのまま見つめて、不意に優しげな笑みを浮かべて、「じゃあよろしくねー」と言って背を向けた。
どうやらアップをしにいくらしい。
白木の手が離れる。
ホイッスルが鳴って、試合が再開した。
The offensive and defensive battle→←meddling
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奈佑(元夕凪)(プロフ) - にゃん舞姫さん» そうだったんですか！ ありがとうございます！ 更新頑張りますねo(*ﾟ▽ﾟ*)o (2014年8月24日 19時) (
レス) id: 78899c0a0a (このIDを非表示/違反報告)
にゃん舞姫(プロフ) - 奈佑(元夕凪)さん» O華ちゃんに面白いんだって聞いて、即行読ませていただいた所存です!!ｗ次話も読ませてもらってます！ (2014年8月24日 14時) (レス) id: 6917ab7c4b (このIDを非表示/違反報告)
奈佑(元夕凪)(プロフ) - にゃん舞姫さん» そう言っていただけると嬉しいです(T ^ T) 私には勿体無い言葉ばかりで……。もっともっと頑張ります！ 更新頑張ります！ (2014年8月24日 14時) (レス) id: 78899c0a0a (このIDを非表示/違反報告)
にゃん舞姫(プロフ) - とっても素敵なお話です!!主人公ちゃんも凄く好きです＞＜文才だけでなく絵まで上手だ何て!!憧れます＞＜ (2014年8月24日 14時) (レス) id: 6917ab7c4b (このIDを非表示/違反報告)
奈佑(元夕凪)(プロフ) - コトノハさん» 何回も読み直してくださったなんて、嬉しいです！ ありがとうございます！ 更新頑張ります(*^◯^*) (2014年8月6日 21時) (レス) id: 78899c0a0a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夕凪
| 作成日時：2014年7月10日 21時
