〃 ページ10
「どこの学校！？」
「優中部町唯一の私立中学校！ほら、あれだよ」
そう言ってゆうまくんは窓から見える、遠くの学校に指を指す。その学校の周りには見慣れた建物が多く、よく見ればさとしくんの家も見えた。
「俺ん家の近くじゃん！」
さとしくんもどうやら気づいたようで、とても驚いている。
「へぇー。さとしの家って、姉ちゃんの学校から近いんだな」
「姉ちゃんって…ゆうまの！？」
「そうだけど…？あれ、言ってなかったか？」
「今初めて聞いたよ！」
2人が笑顔でお喋りで盛り上がっている間、オレちゃんは教室の後ろの棚に座って、もう一度窓を見た。
ゆうまくんと彼女は恐らく姉弟だ。見た目といい、雰囲気といい、似てはいないがどこか共通するものを感じる。これなら彼女を見つけ出すのも時間はかからなさそうだ。
盛り上がっていた会話はいったん途切れ、ゆうまくんは真剣な顔付きになって口を開いた。
「…なあ、さとし」
「ん？何？」
「さとしの後ろに幽霊みたいなのが見えるんだけど…」
「えっ！？」
“幽霊みたいなの”。それはきっとオレちゃんだ。正式には悪魔だが、人間からすれば幽霊も悪魔も変わらないのだろう。それにしても、姉弟揃ってオレちゃんが見えるとは驚きだ。
「さとしくん、多分それはオレちゃんの事ですよ」
ゆうまくんの言葉に怖がっていたさとしくんに、そう伝える。
「なーんだ、ブラックの事か」
「さ、さとし…誰と話してんだ…？」
ゆうまくんの顔色が、彼女と出会った時のように青白くなった。流石は姉弟。反応がそっくりだ。
──キーンコーンカーンコーン──
ここでまた、タイミングよくチャイムが鳴り響いた。
「ゆうま、また後でな！」
「ああ…また後で…」
2人とも手を振って席に座った。彼女の事も分かり、満面の笑みのさとしくん。それに比べ、オレちゃんを幽霊だと思って怖がっているゆうまくん。彼女と契約を結んだ後、彼に釈明しよう。
「さとしくん、今日はこれ以上彼と話すのはやめておきましょう」
「そうだね。ゆうまの顔色凄かったし…」
彼女の時もあってか、今回は説明の手間が省けた。
・
そして2時間目の授業が始まり、終わり…。いつもと大して変わらずに、放課後を迎えた。
さとしくんは元気よく階段を降りて、靴を履き替える。いつもなら疲れ切っているさとしくんだが、今日はとても元気だ。
「さて、彼女を探しに行きましょうか！」
「おー！！」
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まるぴく - お…推しが尊い…Σ（￣□￣）！ありがとうございますぅぅ(･∀･) (11月29日 22時) (
レス) id: 833f72c9e6 (このIDを非表示/違反報告)
黒☆闇ＡＵしか勝たん☆(別垢バージョン)(プロフ) - 初コメ失礼します！この話神すぎて好きです(？) (6月8日 15時) (レス) @page20 id: 5c5a18c56d (このIDを非表示/違反報告)
鰤塩度＠MOD開発中(プロフ) - コメント失礼いたします。好こです。この小説を読んだ瞬間ズキュゥゥゥンと心臓を貫かれました♡体調にお気をつけください。しらはさんのイラストめっちゃ好きです！ (2022年10月5日 17時) (レス) @page49 id: 06723de847 (このIDを非表示/違反報告)
しらは.あすづ(プロフ) - しゅりさん» 返事返信遅れてすみません！楽しんで貰えて嬉しい限りです！！続編も作りましたので、よろしくお願いします！ (2021年5月29日 15時) (レス) id: a9314eaf80 (このIDを非表示/違反報告)
しらは.あすづ(プロフ) - ゆーーーりさん» うわああ！！返信遅れてすみません！ありがとうございます！！続編も作りましたので、よろしくお願いします！ (2021年5月29日 15時) (レス) id: a9314eaf80 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しらは | 作成日時：2020年10月4日 13時
