#02「契約」 ページ38
はっとして目を開ければ、視界にさとしくんの部屋が広がっていた。
「い、今の何！？」
さとしくんが声を上げた。私もさっきの事を理解する事も、信じる事もできそうにない。
何処か分からない場所で、チャンネル登録者数を奪い合ってもらうと聞いて納得のいく訳がない。夢か何かだろうか。
「もしかして、ブラックさんの仕業ですか！？」
「オレちゃんは何もしていませんよ」
ブラックさんの仕業だと思ったが、その予想も空振りし、私は頭を抱えた。
「それじゃあさっきのは何？」
さとしくんが、すかさずブラックさんに聞く。さとしくんもどうやら、状況を理解できなかったようだ。
「話聞いてなかったんです？6チャンネル同士で、登録者の奪い合いをするんですよ」
そう言ってブラックさんは、少し変わったテレビにさっきの人達を映した。
「神様っぽいのがそんなこと言ってたっけ…」
さとしくんがさっきの事を思い出しながら、口を開いた。神様っぽいのが確かに言っていた。…確かに言っていたが、どうも納得がいかない。
「でも奪い合いって何をするんですかね？」
私が素朴な疑問を口にすると、ブラックさんの目の色が変わった。
「どんな手を使ってもいいと言っていましたよね」
私と契約した時の笑み。私の嫌いな笑み。
「じ〜」
カメラちゃんも、ニコリと口角を上げる。ああ、これだけで嫌な予感がする。
「なんかとんでもないこと考えてそう…」
「同感だよさとしくん…」
私とさとしくんは、2人で一緒に震えていた。私は最近ブラックさんと出会ったばかりだが、さとしくんは前からブラックさんと一緒に居るのだ。彼がこう言うのだから、そうに違いない。
「まさか『人気アニメチャンネルを片っ端から潰してみた！』、なんて動画を撮るとか言い出すんじゃ…」
「ひっ…」
さとしくんの発言に、私の背筋は凍った。あの時、契約さえしなければこんな事にはならなかったのに。過去の自分に文句を言いたい。
「今回の動画は…！」
ブラックさんが黒い笑みを浮かべて、そう言いかける。お願いだから、さとしくんの言ったような企画は辞めて欲しい。そう願った。
「『救世主は悪魔と子ども！？超人気チャンネルを守ってみた！』に決定です！」
が、ブラックさんは想像とは真逆の企画を出してきた。
「「え…？守ってみた？」」
私とさとしくんの声が重なる。これは重なってもおかしくない。あのブラックさんがこんな企画を選ぶなんて、彼の動画を見た事のない私でも想像できない。
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まるぴく - お…推しが尊い…Σ（￣□￣）！ありがとうございますぅぅ(･∀･) (11月29日 22時) (
レス) id: 833f72c9e6 (このIDを非表示/違反報告)
黒☆闇ＡＵしか勝たん☆(別垢バージョン)(プロフ) - 初コメ失礼します！この話神すぎて好きです(？) (6月8日 15時) (レス) @page20 id: 5c5a18c56d (このIDを非表示/違反報告)
鰤塩度＠MOD開発中(プロフ) - コメント失礼いたします。好こです。この小説を読んだ瞬間ズキュゥゥゥンと心臓を貫かれました♡体調にお気をつけください。しらはさんのイラストめっちゃ好きです！ (2022年10月5日 17時) (レス) @page49 id: 06723de847 (このIDを非表示/違反報告)
しらは.あすづ(プロフ) - しゅりさん» 返事返信遅れてすみません！楽しんで貰えて嬉しい限りです！！続編も作りましたので、よろしくお願いします！ (2021年5月29日 15時) (レス) id: a9314eaf80 (このIDを非表示/違反報告)
しらは.あすづ(プロフ) - ゆーーーりさん» うわああ！！返信遅れてすみません！ありがとうございます！！続編も作りましたので、よろしくお願いします！ (2021年5月29日 15時) (レス) id: a9314eaf80 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しらは | 作成日時：2020年10月4日 13時
