〃 ページ30
そしてやっとさとしくんの家に着いた。
「もう遅いよブラック…って、ええ！？」
さとしくんは顔を真っ赤にして、何かに驚いている。目線の先はオレちゃんとAさん。
ああ、この態勢の事か。
Aさんを降ろすと、さとしくんは震えながら口を開いた。
「2人ってそういう関係だったの！？」
完璧に誤解しているさとしくん。これはなかなか面白そうだ。
「え、ちが「そうですよ〜！さとしくんにはまだ伝えてなかったですね！」
誤解を解こうとするAさんに被せるように言う。
2人の表情がとても面白い。唖然とするさとしくんに、焦燥感に駆られているAさん。
「そんなぁ…」
さとしくんはAさんの事が好きだったのか、驚きから悲しみの表情に変わった。そろそろネタばらしした方が良さそうだ。
「カカカッ！嘘ですよ？」
「え、嘘…？」
「ええ、う「さっきのはブラックさんが勝手に言ってただけだよ！私は絶対ブラックさんとはそういう関係じゃないからね！？」
Aさんがオレちゃんの言葉をかき消し、さとしくんに伝える。その顔は何故か少し赤くなっていた。
「なーんだ。良かったー！」
「何が良かったんですか？」
さとしくんが誤って発した言葉にオレちゃんは食いつく。
「え！？あ！な、なんでもない！」
案の定顔を真っ赤にして答えるさとしくん。そう言って、Aさんの方をチラッと見ては、また照れている。
「一目惚れですか〜！」
「違うってば！」
「一目惚れって？」
ここまで分かりやすいさとしくんなのに、Aさんは一向に気づきそうにない。Aさんがここまで鈍感だったとは。手伝いだけでなく、動画にも出演してもらおうか。
「Aさんは本当に面白い方ですね！！」
「それ…悪口ですか？」
さっきの嘘が原因なのか、Aさんはオレちゃんに睨みを利かしてそう返す。
「そんな訳ないじゃないですか！Aさんの反応が想像以上に面白かったので、動画にも出演して頂こうと思いまして！」
オレちゃんの提案にAさんは「え」と声を漏らし、「やったー！」とさとしくんは喜んでいた。
「あの、私ってお手伝いだけですよね？」
「これも契約の一環ですよ。ちゃんと契約書読みましたか？」
「うっ…」
本当は動画出演に関しては一切書かれていなかったが、Aさんは読んでいない為バレることはないだろう。
「Aさんこれからよろしくね！」
「…うん、よろしくね」
さとしくんの満面の笑みにAさんはそう答えるしか無かった。
ラッキーデビルツール
5秒ボタン
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 124人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まるぴく - お…推しが尊い…Σ（￣□￣）！ありがとうございますぅぅ(･∀･) (11月29日 22時) (
レス) id: 833f72c9e6 (このIDを非表示/違反報告)
黒☆闇ＡＵしか勝たん☆(別垢バージョン)(プロフ) - 初コメ失礼します！この話神すぎて好きです(？) (6月8日 15時) (レス) @page20 id: 5c5a18c56d (このIDを非表示/違反報告)
鰤塩度＠MOD開発中(プロフ) - コメント失礼いたします。好こです。この小説を読んだ瞬間ズキュゥゥゥンと心臓を貫かれました♡体調にお気をつけください。しらはさんのイラストめっちゃ好きです！ (2022年10月5日 17時) (レス) @page49 id: 06723de847 (このIDを非表示/違反報告)
しらは.あすづ(プロフ) - しゅりさん» 返事返信遅れてすみません！楽しんで貰えて嬉しい限りです！！続編も作りましたので、よろしくお願いします！ (2021年5月29日 15時) (レス) id: a9314eaf80 (このIDを非表示/違反報告)
しらは.あすづ(プロフ) - ゆーーーりさん» うわああ！！返信遅れてすみません！ありがとうございます！！続編も作りましたので、よろしくお願いします！ (2021年5月29日 15時) (レス) id: a9314eaf80 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：しらは | 作成日時：2020年10月4日 13時
