〃 ページ3
「いてっ！」
「いったた……」
どうやら誰かにぶつかったようだ。通学カバンは肩から落ちていて、左足が段々と痛くなってくる。痛みを我慢して目を開けると、青いランドセルを背負った小学生の男の子が居た。
「だ、大丈夫！？ごめんね、私が曲がり角で確認しなかったせいで…」
中学生とは思えない声の弱さで話した。大泣きされる覚悟はしたつもりだ。
「あ、大丈夫！です！俺が走ってたせいです。ごめんなさい…。…えっと、お姉さんこそ大丈夫ですか…？」
男の子はとても礼儀正しかった。涙ひとつも見せない。
薄らと男の子の右腕から血が出ているのを見つけたので急いで絆創膏を出す。
「ちょっと動かないでね」
できるだけ手際良く絆創膏を貼る。
「えっと…ありがとうございます…」
男の子の顔が何故か赤いが、熱ではなさそうなので気にしない事にした。
『さ…しく…な……れちゃ……んです…か？』
途切れ途切れで、私と男の子以外に誰も居ないのに声がする。
「照れてなんかないし！“ブラック”は黙っててよ！」
照れてない？ブラック？この男の子、1人なのに誰と話しているのだろう。幽霊か何かなのか。そんな事を考える内に怖くなってきた。
『良い…です…？も…すぐ1時…目…す……？』
さっきよりも鮮明に聞こえる声。
「え、もうそんな時間！？」
男の子と“何か”の会話に私の背筋は凍る。
男の子と別れようとしても、恐怖から思うように足が動かない。
「あ、お姉さん！遅刻しそうだからもう行くね！」
「う、うん…」
なんだかさっぱり分からず怖かったが、“何か”は居なくなっていて、私は一安心した。
そういえば、今は何時だろうか。近くの時計台を見上げる。
「あ、遅刻する…！」
私は急いで学校へと走り出した。
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まるぴく - お…推しが尊い…Σ（￣□￣）！ありがとうございますぅぅ(･∀･) (11月29日 22時) (
レス) id: 833f72c9e6 (このIDを非表示/違反報告)
黒☆闇ＡＵしか勝たん☆(別垢バージョン)(プロフ) - 初コメ失礼します！この話神すぎて好きです(？) (6月8日 15時) (レス) @page20 id: 5c5a18c56d (このIDを非表示/違反報告)
鰤塩度＠MOD開発中(プロフ) - コメント失礼いたします。好こです。この小説を読んだ瞬間ズキュゥゥゥンと心臓を貫かれました♡体調にお気をつけください。しらはさんのイラストめっちゃ好きです！ (2022年10月5日 17時) (レス) @page49 id: 06723de847 (このIDを非表示/違反報告)
しらは.あすづ(プロフ) - しゅりさん» 返事返信遅れてすみません！楽しんで貰えて嬉しい限りです！！続編も作りましたので、よろしくお願いします！ (2021年5月29日 15時) (レス) id: a9314eaf80 (このIDを非表示/違反報告)
しらは.あすづ(プロフ) - ゆーーーりさん» うわああ！！返信遅れてすみません！ありがとうございます！！続編も作りましたので、よろしくお願いします！ (2021年5月29日 15時) (レス) id: a9314eaf80 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しらは | 作成日時：2020年10月4日 13時
