構いたくなる変な奴

謝りたい。 ページ18

中也side

昨日彼奴を傷つけちまった事にやっと気付いた。
今まで線香臭い時は度々あったが、ここまで目元と鼻を赤くしてるのは見たことがない。


「...なァ、..昨日は..少し言い過ぎた、悪かったな」

俺はどんな反応をするかとはらはらしながらも、彼奴の横顔を見つめていた。

昨日、俺が「相手の事を全く考えてない」と言ったとき、彼奴が一瞬怯んだのがわかった。
瞬き一つの内に今にも泣き崩れそうな表情になった人間を、俺は初めて見た。


それから、彼奴が出ていってしまってから、やっちまったと自分を責めた。



彼奴が、誰よりも部下の事を思ってるのは、知ってたのに。

『...傷、ついた。』


返されたのはその言葉。

「は..？」

『私、傷ついた。悲しかった。』


子供の言いそうな感情の表し方。
捻くれている、というか素直になるのが恥ずかしい時の謝り方。


「..悪かったな。傷つけちまってよ。」

『......。私も、言い過ぎた。





.................ごめん。』


とっっっっっっっっっっっても小さい謝罪は、俺の耳に届いた。

「...手前、数日の内に子供っぽくなったモンじゃねぇか」

『君は昨日見ないだけで小さくなったね。』



「張っ倒すぞ糞女」

『やって御覧チビ助。』

「誰がチビ助だ同じか其処らな癖に。」



『とりあえず私のが大きくなるから安心してよ(ならない)』

「言ってろ、先に俺のが高くなってやる」


.....
『そしたら結局私のが大きくね？』

「あ。」

『ブッ、』隣でAが噴き出す。


「てめ、!!笑うんじゃねぇ!!」






人が笑ってるのが、例え笑われてるんだとしてもこんなに暖かい気持ちになったのは初めてだ。










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はい、喧嘩編終了です。
喧嘩の内容が内容なため少し読みずらかったらすみません。


私の苦手な努力について、森さんに語って頂きました。

作者の苦手分野はシリアスを完結させることで、逆にシリアスの書き出しは得意ですね。
え、姐さんが出てない？



....。
出ますとも、これから。はい。出ますとも。


ということでまた今度ですね。
今日は超ネタが下りてきたんでめっちゃ書きましたが、多分またスロー連載に戻りますので、読んで下さる方に感謝をします。ありがとうございます。

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