潮田渚、タイムスリップ物語。 (ページ10)

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理科の時間。ページ10

奥田「えっと…ここで水酸化ナトリウムをいれて……水銀を……」

紗凪「さすが、奥田さん。もう直ぐで完成だよ」

奥田「はい！次は何を？？」

素晴らしい出来だった。
未来の奥田さんが作ったレシピ通りになっている。

紗凪「次は石灰水をいれて…完成だよ」

奥田「わ、わかりました」

ポチャン……ブクブクブク……

やった！化学反応を起こして沸騰している。

紗凪「うん！完璧だよ、奥田さん！！」

奥田「よかった…あ！殺せんせーを呼んできますね！！」

やっと出来た。
殺せんせーの体内にある触手細胞を破壊させて
その触手細胞を人間の細胞に変え、人間に戻す薬を。これを三回飲めば…

殺せんせー「奥田さんが私を紗凪先生が探していると聞きまして」

紗凪「えぇ、まぁ座ってくださいな。
少し、私のお話を聞いて下さいな」

殺せんせー「わかりました」

紗凪「その前に奥田さんと一緒に作った
薬があるので飲んで頂けますか？」

殺せんせー「えぇ♪喜んで頂戴します」

ゴクゴクゴク……ポフンッ

紗凪「あ、水色になった」

殺せんせー「ん？今までに飲んだ事のない味ですね」

紗凪「自作ですから」

殺せんせー「ヌルフフフ…先生には効かないようですね」

紗凪「ふふ。そうですね。
それよりも、私のお話聞いてくれますか？」

殺せんせー「はい」

いつもと同じ黄色い顔なのに僕には真面目な顔にみえた。

紗凪「…あるところに1人の少年がいました。
少年は自分の人生は母の二週目だと思っていました。
そんな少年の前に、死神が現れました。
死神は、少年の話す話を真面目に聞いてくれました。
しかし少年は死神を殺さなくてはなりませんでした。
少年は迷いました。
どうして自分の事をしっかりと”見て”くれたこの先生を殺さなくてはならないのだと。
少年は色々死神を助ける方法を探しました。
しかし、死の時間はすぐにやってきました。
他の誰かに殺されるのならば君に殺してもらいたい、と
死神は言いました。
少年は泣きながら死神の心臓にナイフを突き立てました。

それから7年。
もし、死神がひょっこりと少年の前に現れたら
飲ませてあげる死神を助ける薬を開発しました。
数年後、少年はその世界からいなくなりました。

今殺せんせーに飲ませたのは今の話で出てきた薬です。
殺せんせーを助けてくれるのではないのかと思い
飲ませてみました」

殺せんせー「…ありがとうございます。その少年は元気ですか？」

紗凪「はい。とても幸せで元気ですよ」