合計50000hit感謝 *.と或る日の話 ページ2
まるで、夜空が泣くかのように、雨が降っていた夜の話。
ヨコハマの街はとっくに暗闇に包まれていた。
人は勿論のこと、街すらも眠りについたと感じるほど静かなこの時間。
……此の家にも静寂が訪れていた。
暗闇に包まれた廊下を、月明かりがそっと照らしている中。
太宰はある場所に向かって歩いていた。
何故かというのは よく解らなかった。
なんとなく、考えるより先に躰が動いていたから。
_____トン、トンと歩く足音だけが廊下に響いていく。
辿り着いたのは、彼女の部屋の扉の前。
もう眠っているだろうと思う反面、
扉が開いてほしいと思いながら、
遠慮がちに 静かにノックをした。
「………まぁ、当然の結果だよねぇ」
やはり、返事は返ってこなかった。
今の時刻は午前ニ時。誰もが寝静まる真夜中だ。
同じように彼女も眠っているのだろう………と扉にかける手を離そうとしたとき。
部屋の中から微かに音が聞こえた。
「………………A?」
離しかけていた手を再び扉にかけ、迷うことなく扉を開ける。
月明かりが部屋を照らす中
目に入ったのは……悪夢を見ていたのか、泣いている彼女の姿だった。
『___置いて行っちゃうなんて…厭ッ、太宰……』
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二つ結びの人(プロフ) - こんばんは。すっごく面白いです!!!!!!応援してます!!! (2018年11月20日 22時) (レス) id: 97c5c84046 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はたゆり@苺のシリアル。 | 作成日時:2018年8月19日 19時