“死にたがり幹部様”は“殺し屋少女”を堕としたい 【文スト】

29.可愛いなんて云ったら、怒られる ページ42

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Aside




白い天井に、白い寝台、肩の真新しい包帯………よりも、


『………何で、太宰が……………?』


私の寝台に 腕を突っ伏して寝る太宰の方が気になってしょうがないのだが。

その隣には、犬猿の仲であるはずの中原幹部がいた。



「俺が居て起きねェんだから寝てんだろ」


『……何でいるんですか、中原幹部』




「此奴、試しに殴ってみればどうだ?」


『………太宰? 起きてるでしょ、ねェ?』



随分ぐらかされた感はあるが、
恐る恐る 頭やら頬をペチペチしてみる。

こういう時、太宰は絶対起きているのだ。長年の経験で分かる←



しかし、今日は………



「な、起きねェだろ?」


『なにこれ、逆に怪しい……』



私の目線の先には、スヤスヤと眠る太宰しかいない。

こんな事滅多にない。否、有り得ない。
だから、不覚にも………



『……可愛いなんて云ったら、怒られるよなぁ』


「声に出てんぞ、手前。」




じゃあ俺は見舞いに来ただけだから、と云って踵を返す直前、


「……この後、気を付けろよ」


まァ、こんな状態じゃ気を付けるも何もねェか……と
頭をわしゃわしゃ撫でられた。









……………中原幹部の言う通りだった。

本当に、気を付けるも何もなかったのである。

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