“死にたがり幹部様”は“殺し屋少女”を堕としたい 【文スト】

3. 心中しに行かないかい? ページ4

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私の目の前で尻餅をついた少年……否、青年だろうか。


よく見ると、首や腕、至る所に包帯を巻いている。



どちらにしろ、よそ見をしていてぶつかったのだ。

どう見ても悪いのは此方だろう。



このままでは悪いと思った私は

尻餅をついたまま俯いた青年に 手を差し出した。




『ごめんね……?』




しかし、そのまま動く気配は全く見せない。





…………気まずい、とても気まずいのですが……





そう思ったのも束の間。


いきなり青年は、勢い良く“私の手を取り”唐突に言った。




「お嬢さん、私と一緒に心中しに行かないかい!?」




『……え?』



……心中?



「うふふ、そうだよ その通り……」


あ、この人エスパーなのか。




「私は、貴方のような お美しい方と心中するのが夢だったのです!」

青年は「心中、心中……」と、私には意味不明な言葉を発し続ける。




傍から見たら とても恐ろしい光景だろう。

薄暗い路地裏で、青年は少女の手を取り 心中に誘っているのだから。



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