18.ポートマフィアの加入祝い ページ24
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太宰side
「太宰君に“もう一つ”頼みが……」
そう首領は云った。
もう一つ。
___つまり、私はこの以外にも頼み事をされていたのだ。
・
「太宰君、少しいいかね?」
首領から話があったのは昨夜の出来事。
私は執務室に呼び出され、首領は静かに話し出した。
その隣では エリス嬢が美味しそうにケーキを頬張っている。
…それにしても態々執務室に呼び出す程の話だ。
さぞかし大事な話なのだろう。
「ポートマフィアの加入祝い……君は黒外套だっただろう?」
そう云って、私の黒外套を見つめる首領。
「そうですが、何か在りまし……
「あの子にも、洋服をプレゼントしたいのだよッ!」
ロリィタか……否、ゴシックの方が似合う………
仕事より真剣な表情をして呟く首領。
「中年より私が選んだ方がいいわ」
「それは非道いよ、エリスちゃん!」
洋服のプレゼント_______かなりの大事だ。
「まあ、生憎 私も忙しくてね」
落ち込む首領に代わって、私は話を引き継いだ。
「それでは、頼みと云うのは……」
「あの隣室、衣裳部屋になっているのは知っているだろう?」
A君に似合う洋服を、
______君が選んでくれ給え、太宰君。
・
「太宰、入っていいよ!」
着替え終わったのだろう。
中からはとても 楽しそうな 声が聞こえてくる。
『絶対に開けるな、太宰ィッ!』
扉を開けさせまいと焦る Aちゃんの声が聞こえたが……
残念、私とて人間である。
“絶対に”と云われたら……
______ 入りたくなるに決まっているだろう?
「私も例外ではなかったな」
追い出された衣裳部屋の前。
私は、苦笑交じりに扉を開けた。
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はたゆり(プロフ) - 枝豆さん» ありがとうございます!応援、すごい励みになります(o^―^o) 続編頑張りますね!! (2018年8月16日 20時) (レス) id: 80c016c5e7 (このIDを非表示/違反報告)
はたゆり(プロフ) - 聖宮さん» ありがとうございます!そう云ってもらえるととても嬉しいです 最初から読むと結構夢主ちゃんの性格がかなり変わってたり………( '▽')アァ (2018年8月16日 20時) (レス) id: 80c016c5e7 (このIDを非表示/違反報告)
枝豆(プロフ) - 続編、凄く楽しみです!応援しています。 (2018年8月16日 17時) (レス) id: df373c6cb1 (このIDを非表示/違反報告)
聖宮(プロフ) - 続編、頑張って下さい楽しみ〜!!待ってる間に最初から読み直すという選択を……(*´ `) (2018年8月16日 17時) (レス) id: a81515e65f (このIDを非表示/違反報告)
はたゆり(プロフ) - コメントありがとうございます! エリスちゃんは個人的に好きなので、仲良くさせたかった(笑) 首領の性癖…バレないといいですね!← (2018年7月18日 6時) (レス) id: 80c016c5e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はたゆり@苺のシリアル。 | 作成日時:2018年7月4日 21時