同棲生活 ページ13
※ほんのすこーしだけ大人な要素入ります
「ただいま!ごめん、すぐご飯作るね。」
「おかえり。シャワーは?」
「浴びてきた!」
かくして始まった私と飛雄くんの同棲生活。最初はドギマギしていたものの、今ではだいぶ慣れたと思う。
飛雄くんのご両親と、私の両親に一応挨拶というか、一緒に住もうと考えていることを伝えた時、両家とも二つ返事でOKだったのは少し驚いた。
それからは休みの日に物件探しをして、家具や家電を買って、家賃や家事分担の相談をして──、晴れて同棲生活を開始したのは話が出てから3ヶ月経っていないくらいだろうか。
とにかく、いろんな事がとんとんと進んだように思う。
お母さんが栄養管理士の資格を持っていて、私も教わっていた過去があるから、夕飯の準備は私が担当している。
「洗濯物出したか。」
「あ!忘れてた。ちょ、ちょっと待って!」
洗濯物系は飛雄くん担当だ。飛雄くんの声掛けに、私は野菜を洗っていた手を止めて、バタバタと鞄をあさった。
寮に住んでいた時はその辺がとても楽だったんだけど、別に今が苦という訳でもない。
掃除はお互い休みの日に30分ずつやると決めている。
「手伝うか?」
「ありがとう!そしたら、そこの鶏肉開けて欲しい。」
「わかった。」
洗濯物を回し終わり、手が空いたのだろう。飛雄くんは私の隣に並んで声をかけてくれた。
今日は私の帰りが少し遅くなってしまったから、比較的時間のかからないものにしようと準備を進める。
鶏肉に火を通しながらソースを作り、もうひとつのコンロでお湯を沸かしてお味噌汁を作る。
「そういえば選手入場のとき子供たちと手繋いだでしょ?
それで思い出したんだけど、どこかのタイミングでクラブチーム行きたいなって。」
「あぁ、確かにな。」
「監督もコーチも元気かな。
あははっ、一緒に監督に頭下げたのが懐かしいね。」
そんな雑談をしながら、沸騰したお湯に味噌を溶かした。
その様子を察した飛雄くんが私にお皿を手渡してくれる。
2人でやると思ったよりも早く進み、
「私盛り付けるから、机拭いてもらってもいい?」
「あぁ。」
夕飯の準備が整った。
2人がけのテーブルに出来上がったご飯を並べて、向かいあわせで椅子に座る。
2人揃ったところで、いただきます。と両手を合わせて食べ始めた。
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ぴぃ(プロフ) - 😘💕 (2022年12月10日 20時) (レス) @page12 id: b43595f77b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しおり | 作者ホームページ:http://nanos.jp/amakusa40/
作成日時:2022年12月3日 21時