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「……」
おもしろく無ぇ。アイツとAが仲良くなんのが、めちゃくちゃおもしろく無ぇ。
でも、それすらも許せない小さい男だとも思われたく無ぇ。
悶々悶々と考えは巡り、リエーフへのイライラと自分の不甲斐なさに、益々顔は険しくなっていっただろうその時、
「か、影山くん、その、えっと……」
「！」
Aが俺の手を掴んだ。その手は少し冷たくなっていて、またコイツは俺に気を使って寒いと言わなかったのだろうかと、悶々とした思考が止まる。
Aは僅かに頬を染めていて、視線をウロウロとさ迷わせている。だが、小さく息を吐き出した後、意を決したように俺を見上げた。
そして、
「もしかして、や、やきもち……、？」
ずばり言い当てられ、カッと顔が熱くなった。
「だっ、そ、！な、……悪ぃかよ！！」
思考はまとまらず、言い訳も浮かばず。
感情に身を任せてAの言葉を肯定してしまった。
面倒な男だと思われただろうか。それならそう思われないように今後何を改善していけばいいだろうか。また違う内容で、脳みそがグルグルと動いた。のだが、
「そ、か……えへへ」
Aが何故か、とても嬉しそうに笑ったから、驚いてしまった。
「私もね、影山くんは、やっぱりかっこいいし優しいから、春高でいろんな人に出会って……その、気持ちが変わっちゃうんじゃないかって、ちょっと……心配しちゃってたから……」
一緒だったんだね。とAは言う。
俺は多分、すぐ顔や態度に出るし、わかりやすいと思う。Aも比較的すぐ俺の異変に気づく方だろうから、尚のこと。
反対にAは、どちらかというと負の感情を表に出さない方だ。それでも俺は、まだわかってやれる側の人間だと思っていた。
だと言うのに、少なからず感じた違和感に蓋をした。リエーフからの電話がなければ、Aは俺が感じたあの悶々を抱えたまま過ごしていたのだろうか。
そう思うと、なおさら悔しかった。
「……名前、」
「え？あ、」
俺の手を掴んでいたAの手が離れていったのに気づき、今度は俺がその手を掴んだ。
「『影山くん』じゃなくて、名前で呼べ。アイツに負けた気になる。」
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しおり(プロフ) - りんさん» ありがとうございます！ネタ考えます🤔 (2022年11月30日 8時) (
レス) id: 0e2f0640dd (このIDを非表示/違反報告)
りん - マジで面白いです！いつも楽しみの更新待ってます (2022年11月27日 20時) (レス) id: e34fa82e55 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しおり | 作者ホームページ：http://nanos.jp/amakusa40/
作成日時：2022年10月10日 21時
