獅音と彼女【斑目獅音】

彼女と.2 ページ3

貴「わー！髪の毛ふわふわ！」
黒川「程々にしとけよ」


Aちゃんと初めて会ったのも天竺の集会だった
イザナに連れられてここに来ていた

彼女はイザナと鶴蝶と同じ施設で育って
長い付き合いになるって聞いた

第一印象は大人しそうで可愛い女
イザナや鶴蝶の連れとは思えないくらい

フツーでどこにでもいるような
そんな女だ

イザナも鶴蝶もAちゃんの事を「姫」って呼んでて
2人から大事にされてんだってすぐ分かった

鶴蝶の女を「姫」なんて呼び方しねぇだろうから
イザナの女なんだと思ってたら違った

「王の女なら女王だろ。Aは娘みてぇなもんだ」
だってさ

妹とかじゃなくて娘なのかよ、って
そう言ったら殴られそうになった

Aちゃんは可愛く笑って
「初めまして、獅音ちゃん！Aです！よろしくね」

絶てぇ天使の生まれ変わりだと思った
…実際は違った



貴「獅音ちゃん失礼なこと考えてるでしょ？」
斑目「……考えてねぇ」

貴「ホントに？」
斑目「…考えてた」

流石イザナの連れ、と言うべきか
Aちゃんはか弱い女の子ではなかった

バイクも乗れるしタバコも吸うし
酒も俺より強ぇし

俺は踏み台で荷物持ちで足置きで召使いみたいなもん
…Aちゃん可愛いからなんも言えねぇ

貴「ふふ、素直だねぇ」
斑目「……」

素直に言わねぇとAちゃん怒るしな
斑目「ほら、着いたぜ」

貴「わーい！獅音ちゃんありがと！」
ちゅ、って俺の頬にキスしてアジトに入ってく

斑目「…くっそ可愛い」
顔と性格のギャップがエグいんだよ…

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