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路地裏をぐるぐる回って2時間くらい。
いや、路地裏っておんなじような感じじゃん全部。
2時間迷子になってた。
で、やっと路地裏を抜けたところです。
草原をざくざく進んでると声が聞こえた。
…かなり特徴的な。
「でぇぇぇやぁぁぁ！！」
…………。
声が聞こえた、右の方を向く。
黒の軍勢と、聖王女(本物)。
……なんなんだろうね、これ。
「……！！そこのあなた！戦えないのなら逃げなさい！！」
しかも気づかれたし。
距離、あるはずなんだけどな？
お言葉に…甘えさせて頂こうかなァ。
……、いや、無理だな。
僕の周りに、隠れてるけどざっと20体、ゴブリンが。
僕を囲うように居る。
20を戦うこと無く切り抜けるのはさすがに無理だ。
「こっちに居るのを倒したらそっちに行く！もう少し持ちこたえてくれ！」
「！…分かったわ！！」
さて、言ってしまったのは言ってしまったので。
すぐ後ろに迫ってきていた2体をころす。
時計回りに3体をころして、飛びかかってきた2体を薙ぎ払う。
で、また周りの4体の喉を貫く。
ざっくざっくと5体をころし、聖王女(本物)の方向へ向かっていた残りはマナを使って倒す。
みっしょんこんぷりーと。所要時間、約30秒。まあまあだな。
そのまま走っていって、聖王女(本物)の背後をとっていた奴の首を跳ねる。
「…こっちの方は任せろ」
「ええ、ありがとう！……ズェェェヤァァァ！！！」
あ゛ーー…………気配がいくつか向こうからやってきた。
これ絶対義勇軍の皆じゃん。
もー……やだ。
でもここで逃げるのは空気的におかしい。
「倒しても倒しても！キリがないわね！！」
「大丈夫ですか！？」
「助太刀するよ！」
「助かる！誰だかわからないけど恩に着るわ！」
僕に助けてって言わなかったのはあれかな、僕が戦えないと思ったからなのかな。
どうでもいいんだけどね。
義勇軍の皆が黒騎士＝僕っていう式をたててくれなければそれで。
そっからは早かった。
70体くらい居たのもすぐに倒せたし。
聖王女(本物)は１人でどれくらい倒したんだろう。
「いやー、助かった助かった。ホントありがとね」
「あなたがご無事で、なによりでした」
「オイラはピリカ、んで、この娘がフィーナ。こっちの無口なのがユーリだよ。オイラ達、義勇軍なんだ」
これ、自己紹介しないといけない流れだよね。聖王女(本物)風になんかごまかした方がいいのかな。
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作者名：通行人O | 作成日時：2022年5月28日 11時
