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しばらく義勇軍と戦う。
と言っても、自分から攻撃することはしないのだけれど。
間違えて斬ってしまったときが怖い。
向こうからの攻撃を一度も受けなければいい勝負をしていると周りには見えるだろう。
でもずっと近くでみてくるシュザは怖い。普通にバレてそうだ。義勇軍の皆は僕から攻撃はしていない事に気づいてないようだけど。
「…苦戦しているな」
「まだいたの？早く逃げてよ！」
「そうはいくか。敵に背を向けて逃げるなど矜持が許さぬ。……心配するな、足手まといにはならん。それに、俺の家臣も戻ってきたようだ」
チヨメと、サコン。
久しぶりに見る顔だ…。
”前”も含めて結構の期間顔をみていなかったし。
「化け物どもはどうした！」
「ヨシツグ殿とツル姫の部隊が抑えております」
そう報告して、シュザの命令で斬りかかってくる２人。
もう油断はないぞ、と言われた。
「御託は充分だ。阻むなら、打ち崩すのみ」
「そう云うのを御託と言うのだ……いいからかかって来い。俺を殺さねばあの娘は手に入らんぞ？」
「…よかろう」
山からショーグン君とその他の魔物を呼び出す。
はいいってらっしゃい。
前線から下がって戦況を見る。
…んー、義勇軍もシュザも皆いい動きしてるなぁ。シュザとか、一応背中をざっくりやったつもりなのにめちゃめちゃ動き回ってるしさ。痛覚どうなってんのと聞きたい。
あっという間に、呼び出した数自体少なかったものの、数分で制圧されそうなところまで来てしまった。
ショーグン君も倒された。けっこう愛着湧いてたんだけどな、ショーグン君。
「ここまで追い詰められたのは初めてだ。褒めてやるぞ黒の男」
…………黒の男って……。
ネーミングセンス………………。
…いや、確かに全体的に黒いけどさ…………。
…………黒の男って……。
「お前の首と胴が繋がっているのも見飽きたな。首級いただく！」
「取れるものなら」
……いや、切り替えよう。
実践で霧化を使うのは初めてだ。
シュザが斬りかかってくるタイミングにあわせて霧化。
「なんだと！？手応えがない……？」
痛くはない。
成功かな。
そしてシュザの背後で固まる。
「背中ががら空きだ」
「しまっ――！」
そしてここでも入ってくるユーリ。
僕の腕を切り落とすような形でかかってきたので受けざるを得なかった。
「……またしても……邪魔をするか」
「言っただろ。お前の思い通りになんてさせないって」
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作者名：通行人O | 作成日時：2022年5月28日 11時
