グリーンの君へ ページ21
あなたの事が気になり始めたのはいつだろう
まじめで博識でとても頼りになるのに
実は忘れ物が多くておちょこで
男の人なのにあざとい
そんなあなたの事が・・・
今日はお休みをもらって 久しぶりに本屋へ出かけた
好きな小説の新刊が出たから
「どこかな〜・・・あっ あった」
ちょっと高い位置にあった本を取ろうと背伸びをすると
隣からさっとその本を取る手が伸びた
阿「はい どうぞ」
「ありがとう 亮平くんも来てたんだ」
阿「うん 新しい本が欲しいなって思って そしたらAさんが居たから
その小説気になってたんだよね」
「このシリーズ全部持ってるけど おもしろいよ
もうずっとキュンキュンしながら読んでる 今度貸してあげるね」
阿「ありがとう」
「亮平くんのおススメはどれ？」
阿「そうだな〜 キュンキュンしたいんだったら この本かな」
「そうなんだ それじゃこれも買おうかな」
阿「僕持ってるから 貸してあげる」
「ありがとう」
阿「Aさん この後時間ある？」
「うん 特に何もないけど」
阿「それじゃ お茶に付き合ってくれないかな？」
首をかしげながらお願いされたら もうあざとすぎて断れない
向かったのは初めて行くおしゃれなカフェだった
「こんなところにおしゃれなカフェがあったんだ〜知らなかった」
阿「そうなんだ ここ結構穴場で よく勉強したり本読んだりしてるんだ」
「そうなんだ ここだと集中できそう」
阿「また二人で来ない？」
「そうだね なんだろう 亮平くんと一緒に居ると
凄く落ちつくの 癒し効果抜群だね」
阿「それはこっちのセリフだよ どんなに仕事で疲れてても
Aさんのおかげで癒されるし元気をもらってる
ちょっとわがまま言ってもいいかな？」
「なに？」
阿「Aさんの事が好き ずっと僕の側に居てくれませんか」
突然の告白に 驚いてしまった
阿「Aさん？」
「ちょっとびっくりして 亮平くんも同じ気持ちだったなんて」
阿「それって」
「私も 亮平君の事が好きです よろしくお願いします」
目が落ちちゃうんじゃないかってくらいに 大きく開かれた目
阿「嬉しい〜 これからは彼女だね」
そう言って私の手を包み込むように握ってくれた手の暖かさは
ずっと忘れないだろうな
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作者名：紫苑 | 作成日時：2021年10月5日 11時
