あざとい彼 ページ1
今日は亮平君とおでかけ
阿「Aさん 今日は沢山楽しもうね」
ニコッと微笑む亮平くん 相変わらずあざといな〜
二人で出かけたのは 最近出来た本屋さん
中にはおしゃれなカフェがあったり 可愛い雑貨屋さんが併設されてたり
ずっと来てみたかったところだった
「すごいね〜 これは一日中いても飽きないね」
阿「そうだね ここって読書ルームって貸し切りできる部屋があるんだって
だから一部屋かりてみたんだ」
そういうと鍵を目の前で振って見せた
「へ〜そんな部屋があるんだ そしたらゆっくり本も読めるね」
まずは雑貨屋さん このグラス可愛い
阿「それ可愛いね これと色違いだね」
「ホントだ そっちの色も可愛いね どうしよう迷っちゃう」
阿「それじゃ 僕こっち買うから Aさんはそっち買って
その日の気分で使いたい方を使えばいいんじゃない？
僕もどっちも好きだし」
「亮平君ってやっぱり頭いいね それじゃ買っちゃおうかな」
素敵なグラスが買えて嬉しいな〜
次は本屋さん
漫画は好きだけど 小説も大好きだから
久しぶりにワクワクしていた
「これにしようかな〜」
阿「それってなかなかキュンキュンするってうわさの小説だね」
「亮平君読んだことあるの？」
阿「僕は無いけど うちクラスの女子たちがキュンキュンするし泣けるって騒いでた」
「そうなんだ〜 それじゃこれにしようかな」
最近立て続けに告白されて ちょっと恋愛ってなんだろうって思うところがあるから
何かの参考になるかな〜なんて思いながらその本を買うことにした
亮平君も本が決まったみたい
併設されたカフェでランチして 飲み物を買ってから
亮平くんがとってくれた読書ルームへ
座り心地のよさそうなソファーとテーブルがあった
二人でソファーに隣同士で座ると本を読み始めた
穏やかな時間が過ぎていく お互い本に集中している時間
なんて贅沢な時間 日頃バタバタと動き回っているから
一時間くらいたったころ 視線を感じて横を見ると
亮平君が本を閉じて私を見つめていた
「もう読み終わったの？ さすが早いね」
阿「まだ読み終わってないよ なんかAさんを見ていたくて」
「えっ？」
阿「Aさんに看病してもらってから ずっとAさんの事好きです
きっと他のみんなもそうだと思うから
僕の気持ちも知っておいてもらいたくて」
にっこり微笑むあざとい彼に ドキッとした
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作者名：紫苑 | 作成日時：2021年10月5日 11時
